アメリカ国防総省DARPAの高機動戦車のコックピットに映し出される合成視界のコンセプト動画
軍が用いる戦闘用車両は重厚長大化が進んでおり、この方向で新しいものを設計するのが困難になっています。そこでまったく違うコンセプトで戦車を作ることができないかというのがアメリカ国防総省DARPAが進めているGXV-T計画ですが、そのコックピットはまさにSF映画に登場するガジェットのようです。
GXV-T計画は、従来のような強力な装甲ではなく素早さによって防御力を上げ、そしてコンピューター化によって乗組員の数を減らした新しい戦闘用車両の開発プログラム。以前の記事では前者の概要についてご紹介しましたが、今回は後者の「コンピューター化」について。
ガラス窓は車両の弱点のひとつ。そこで装甲の内側に全周ディスプレイを装備し、外の様子はカメラで見る仕組みとなりました。このため位置情報、ナビ情報、車両の状態など色々な情報を視界に合成できるようになっています。
赤外線カメラを使えばこの通り。
地形情報を読み取り自動操縦させることもできるようです。自動化することで乗員は他のタスクに集中することができます。
動画はこちらから。
GXV-T Crew Augmentation Concept Video – YouTube
こうした「個人用車両」を兵士一人ずつに支給し、機動性と生存性を高めるというアイディアは「パワードスーツ」や「思考戦車」という形でSF映画に多数登場してきました。まさに現実のほうがこのアイディアに近づいていっているというのは驚きというほかありません。
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