「イケてる同級生」は10年後には普通の人以下になることが多いと追跡調査で明らかに
学校の同じクラスにいた、集団で騒いで盛り上がる「人気者」達。彼らは人気者のまま楽しい人生を送るように見えますが、実は22歳、大学を卒業するころにはその「人気」は消えてしまうということが10年にわたる追跡調査で明らかになりました。
アメリカの学校社会では運動が得意で傲慢で弱いものイジメをする人たちのことを、いわゆる「体育会系」とは区別してジョックと呼んでいます。ジョックはなぜかどこの学校にもいて、同じジョック達とその取り巻きでグループを作ります。そして派手な振る舞いをしてより目立つことで人気を集めようとします。似たようなことはアメリカだけでなく、世界中どこでもありますね。
バージニア大学の心理学者、ジョセフ・アレンと他の3人が学会誌「Child Development」に発表した研究によれば、かれらの振る舞いは22歳くらいで限界を迎えるようです。
アレン氏は「子どもの早熟な行動」がその後の発達にどのような影響をあたえるか研究するため、アメリカ南東部に住む13歳の子ども184人に対し10年間追跡調査を行いました。
するとこうした人気者たちの人気は平均して22歳までに消えてしまっていることが分かりました。また、彼らは45%高い確率でアルコールや薬物によって問題行動を起こしており、犯罪に手を染めているケースも多かったのです。
なぜこんなことになってしまうのでしょうか。人気者達は早熟で13歳の時点では「オトナ」っぽいわけですが、22歳頃になると周りも成長してきます。すると他の人達と比べ未成熟で社交性なことが多いので「22歳にもなって子どもっぽいことをやっている人」になってしまうのです。
また子どもの頃なら飲酒などちょっとした非行をすることで周りから目立つことができます。こちらも年をとれば誰でもできることですから、年をとるにつれよりエクストリームな行為をしなければ目立つことができません。そうしたエクストリームな人はやっぱり避けられてしまいます。
学校をサボったりして人生を楽しんでいる人達が文字通り爆発四散するコマーシャルが以前話題となりましたが、現実世界でも同じようなことが起こるようです。劣等感を感じてしまう人にとっては、ほっとするニュースかもしれませんね。
トップ画像:Cool Kids Of Death | Flickr – Photo Sharing!
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