壁に隠れたまま光学照準器で狙いをつけられるデバイス「Hidesight」
障害物を挟んだ銃撃戦では、いかに隠れたまま撃つかというのが大事です。こちらの補助照準器「Hidesight」は、ミラーで像を反射させて横から照準器を覗きこめるようにするもの。これなら隠れたままでも大丈夫ですね。
HidesightはフィンランドのKM-Precision社が製造するライフル用ペリスコープ。真後ろからだけでなく、いろいろな方向から覗き込むことができるようになります。
このように、既存の照準器の後ろにマウントします。
ミラーを開けばこのように見えるという仕組み。もちろん真後ろからも覗けます。
遮蔽物に隠れて撃つとしても首から上が見えてしまいますが……。
Hidesightを使えば安心ですね。上からでなく横方向や下から銃を出しても使えます。1つ145ユーロ(約2万円)となっております。
こうしたデバイスを装着した銃は「ペリスコープ・ライフル」と呼ばれ塹壕から撃ちあうような戦いが多かった第1次大戦ごろから考案され始めたようです。他にも銃身そのものをぐにゃっと曲げたものも発明はされました。
File:Periscoperifle.jpg – Wikipedia, the free encyclopedia
現在でも色々な組織が開発を続けていますが、まだ決定版は出てきていません。大手Aimpoint社の純正オプション「Concealed Engagement Unit」
動画はこちらから。
Aimpoint CEU – YouTube
オーストラリア軍で試験的に採用されたOAVD(Off-Axis View Device)。防衛科学技術局(DSTO)とBAE社の共同開発品。
Australian ‘Off-Axis View Device’ for Shooting Your Rifle/Carbine Around Corners | Defense Review
使用中の様子。
ビデオカメラを使用したものもトレンドです。こちらはフランス軍のFELINシステム。
右目のディスプレイにカメラ映像を映して照準する兵士。こちらも各国が「Future Soldier」装備として研究を進めています。
変わり種といえば変わり種のイスラエル製「コーナーショット」。ハンドガンを括り付けたカメラ付きマジックハンドで自由自在です。
ネコ型カモフラージュカバーを使えばネコが壁から覗いているようにしか見えない、まさに悪魔の兵器となります。人間は困るといろいろなことを考え出すものですね。
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