Android端末とiOS端末、すぐに型落ちになるのはどちらのスマートフォンか
パソコンやスマートフォンの寿命は物理的な故障ではなく、ハードウェア・ソフトウェアの進化に対応できなくなった時、という風に意味が変わってきているようです。そういう観点で見た場合、すぐ「型落ち」になってライフサイクルが不安定になるのはどちらかを調べた図が発表されました。
左の欄からデバイス名、リリース日から販売終了日、その右からは発売からの時間経過を表し、黒枠が販売期間、点入りがサポート期間となっています。
色はその時点において、最新バージョンからいくつ遅れていたかを表します。黒に近いほど遅れており、図中で色が戻っているのはその時にアップデーターがリリースされたことを示しています。
例えば一番下は「Samsun Captivate」で2010年7月~2011年10月にかけて展開、その後3か月間サポートされました。リリース時にはすでに最新のバージョンより1つ遅れていましたが、8か月目にアップデーターが出たようです。
Androidのバージョンは2.2、2.3、4.0、4.1、4.2、4.3、4.4のそれぞれメジャーアップデートで区切られています(APIのバージョンの差は無視されています)。iOSは3.x、4.x、5.x、6.x、7.x.がカウントされます。
さて、この図から何が分かるでしょうか
Android端末ではこういうことが分かります。
・Android端末16個のうち10個が1年以内に販売終了
・16個のうち6個では、ライフサイクルの間に最新OSを走らせることができなかった
・16個のうち4のデバイスで、1年以内にアップデートが終了している
・Nexus4以外は2年契約以内にOSが型落ちになる
対してApple社の端末では:
・iPhone3GSは4年と3か月の間、最新OSを使用できた
・iPhone 3GS、iPhone 4は3年4か月間販売された。
Androidは半年ごとにメジャーアップデートされますが、端末メーカーはそこから対応作業を始めるためタイムラグが発生します。端末の売り上げがよくなければ、あるいは対応しないこともあります。このため製品のライフサイクルは予測しづらくなります。
その一方でiOSはアップデートにともなう様々な不具合がネットで報告されるものの、プロダクトライフサイクルは安定しており、現在使用している端末の寿命はある程度予測できます。例えばiPhone4Sは3GS、4GSの実績からするとあと14か月は販売されるため、2014年末のiOS8にはたぶん対応するでしょう。
もちろんOSのバージョンを最新にできないからといって、それが即寿命の終わりというわけではありません。特にAndroidでは4.x系列内での差は大問題につながってはいないようですし、同時期の端末と同じバージョンであれば「最新」と考えてよいでしょう。
しかしライフサイクルが不安定な結果として多種多様なバージョンのOSが市場に存在してしまうことになり、サポートや各種アプリ開発に恐ろしいまでの負担がかかるということは以前別のデータでご紹介したとおりです。
ユーザーとしては毎年端末を買い替えるような負担は避けたいけれども、常に最新のOSやを使いたいというのが本音のところ。これまでiPhone向けにしかアクセサリをリリースしていなかった企業が、Android向けにも開発を始めるなど徐々に安定してきている感じはあるのですが、Androidはまだ「上級者向け」と言わざるを得ない状況です。
ソース:Android Support vs iOS Support | Fidlee
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