アメリカ当局、3Dプリンタ製拳銃の検査動画を公開し「安全性に問題あり」と勧告
樹脂3Dプリンタによる拳銃の製造、そして先日は金属によるテストも成功し話題となっていますが、アメリカのATF(アルコール・タバコ・火器及び爆発物取締局)はこれらの動きに対し、強度テストの動画を公開して勧告を行っています。
事業として銃器を設計・製造・販売するにはライセンスが必要ですが、個人は一定の制限のもと銃器を製造することができます。ATFはこれについて「製造のための技術・プロセスに規制を課すことはないが、この制限に違反する個人についての取り締まりは強化していく」とのこと。
ATF Firearms Technology Branch developed a firearm from a 3-D printer with our partners @FBIPressOffice & @TSA pic.twitter.com/jaQuPCo7FA
— ATF HQ (@ATFHQ) November 13, 2013
強度検査についてはABS素材と、アクリル系のVisiJet素材の二種について行われ、それぞれ動画が公開されています。
まずABS素材。おそらくこれまでに公開されている3Dプリンタ製拳銃と同素材と思われます。
ATF test of 3-D printed firearm using ABS material (Side View) – YouTube
ATF test of 3-D printed firearm using ABS material (Top View) – YouTube
こちらはVisiJet素材。見事に破壊されています。
ATF test of 3-D printed firearm using VisiJet material (Side View) – YouTube
ATF test of 3-D printed firearm using VisiJet material (Top View) – YouTube
見たところは両方とも光硬化型の3Dプリンタで出力されたかなり密度の高いもののよう。手に入りやすいものの、より強度に劣る積層型プリンタで出力した場合は確実に損壊すると考えられます。
ソース:ATF Q&As: 3-D Printing of Firearms
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