米国防総省DARPA「自動的に消滅する電子機器」の開発計画を公募
「なお、このテープは自動的に消滅する」というセリフとともに煙を上げるテープレコーダーといえばTVドラマ「スパイ大作戦」でおなじみのシーンですが、アメリカ国防総省の研究機関DARPAがまさにそれを彷彿とさせる電子機器の開発計画を公募しています。
DARPAの広報担当者によれば、今回Vanishing Programmable Resources (VAPR……抹消プログラム付き機器) 計画として民間に募集されるのは「必要な期間だけ正常に作動して、外部からの信号や気温などの条件がそろえば機能を停止して勝手に分解する機器」とのこと。
軍用に限らず最近の電子機器というのはとにかく丈夫にできています。なので「自動的に壊れる」というのは実は結構難しい要求となります。
しかし、暗視装置や無人攻撃機など個人装備の高度化が進んでいる現状を考えると、敵の手にこうした装備が渡らないようにする方法の研究は必須といえます。軍の教本には「敵による再利用を防ぐための資源破壊方法」が掲載されていますが、今回の計画はこれをさらに一歩すすめるものといえます。
DARPAが公開しているイメージ画像。こういうものを作って欲しいということでしょうか。
また例えば「体内で溶ける手術ロボット」など生体埋め込み機器への応用についても触れられています。恐らく「信号を送れば溶けてなくなる埋め込み型盗聴器」などにも使われることでしょう。スパイ映画がそろそろかすんで見えてきそうですね。
2012年に開発された「水に溶ける電子回路」。ここからさらに進んだ技術水準を狙います。
Electronics Dissolved by Droplet of Liquid – YouTube
ソース:2013/01/28 This Web Feature Will Disappear in 5 Seconds
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