アートとデザイン

アカデミー賞を狙うディズニーのショートアニメーションフィルム「Paperman」


街でふと出会った2人。そのままそれぞれの職場に向かうけれども、なんとなくお互いを忘れることができなくて……という情景に、風のいたずらがちょっとした奇跡を起こすというかわいいショートアニメーションフィルム「Paperman」。2012年に公開され、現在アカデミー賞の短編アニメーション部門にもノミネートされています。


Paperman Trailer – YouTube

この作り方が結構面白いのです。まず、3Dモデルを制作してスクリーン上で動かします。いかにも3Dで作った、というキャラクターですね。

この3D物体上にたくさんの点をとって、この動きを記録します。

こうすると、3D物体上に手で描いた図形が自動で変形してくれるという仕組み。

手の甲の模様が勝手に変形しています。これが手描きだと人間が考えて変形させなければなりませんが、ディズニー謹製のこのソフトはこの作業を自動化しているわけですね。

髪の動きもまず動きが始まるところの形をこうなぞる。

そして動きの終わりの形をなぞって指定する。後は自動で数コマ描いて動かしてくれます。

こうすることで動画に独特の雰囲気があらわれる一方、様々な作業工程がきれいに分割され分業しやすくなります。映像作品は工業製品ではありませんが、こうした工程の整理も質の向上には大切ですね。

メイキングの動画はこちらから。
Paperman Progression – YouTube

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