美麗な映像で1冊の本ができるまでを追うショートフィルム「Birth of a Book」
これはある意味驚くべきことかもしれませんが、こと本づくりにおいて、機械化は進んだものの、その基本的な作り方はあまり変わっていません。今でも職人が丁寧に作業をしているような出版社や印刷工房がたくさんあります。そのうちの一つを追いかけたのがこちらのショートフィルム。愛情がこもっています。
まずは印刷のための版を作るところから。
フィルムに薬品を塗り、感光させます。
そして輪転機にかけて、まずは大きな1枚の紙に刷っていく。何せ機械ですから扱いは職人技です。
印刷が済んだら紙を裁断、折って「折り丁(おりちょう)」を作る。
これを重ねて本にしていきます。この順番が狂うと「乱丁」、重ね忘れると「落丁」となるわけですね。
折り丁をまとめて背中を糸でかがる。
にかわでかためて……
しおりの糸(スピン)をつける
背中を守る寒冷紗や、ふちを守る花布(黄色い部分)を貼る。
表紙に箔押し。
これを最後に合わせていきます。
限定本なので手でナンバリング
完成。
こうした工程の1つ1つに専門の職人がおり、それぞれがプロの仕事を行うことで1冊の本が完成していきます。その昔は長編の小説を少しずつ印刷・発行して、完結したら装丁に出したり、お金持ちは気に入った本を芸術家に装丁し直させるというようなこともあったようです。
今では誰でも買えるような値段になった本ですが、その昔は高価な贅沢品だったのですね。
動画はこちらから。
Birth of a Book on Vimeo
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