パラボラアンテナ完動、5メガトンの核爆発に耐える宇宙通信基地販売中
最新の施設だったものがより安価なものと交代し、どんどん下取りに出されるのは世の習い。大規模通信施設も例外ではありません。アメリカでは色々なものが売りに出ていますが、今回、冷戦中の宇宙通信基地が売りにでています。
売りに出されているのはジェームズバーグ通信基地。もともとはAT&T社が太平洋を越える通信を一手に中継するステーションで、1969年にはアポロ11号からの月着陸の第一報を伝えた由緒正しい通信基地でもあります。
その後、海底を通る光ファイバー網の発達のため2002年に閉鎖、11人のハム無線愛好家によって買収され、様々な実験に使われました。その後2005年に個人に売却されたあと、今回再び売りに出た模様。
周囲にはこんな風景が広がります。
場所はここ。周りには何もありません。
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また、60年代の軍拡競争中に建てられたので核戦争対策もバッチリ。建屋は5メガトンの核爆発にも耐えられます。
施設は稼働。直径30mのアンテナで静止軌道衛星との通信が楽しめます。
ただしアンテナを動かすと電気代で3000ドル(23万円)ほどかかります。
お値段はアンテナセンターに野球場60個分となる64ヘクタールの土地、ヘリポートなどを合わせて295万ドル(約2億円)という、内容からすればバーゲン価格。映画スタジオなんかが買いそうな気もします。
ソース:18773 Cachagua Road, Carmel Valley, CA 93924 – presented by The Aronson Team Bert Aronson
Bomb-Proof Earth Station for Sale | NBC Bay Area
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