サムスン「iPadの元ネタは『2001年宇宙の旅』に出ていた。よってGalaxyタブレットはパクりではない」と主張
IT業界では日々血みどろの特許訴訟合戦が行なわれていますが、サムスンがAppleの特許を侵害しているとされる裁判で、サムスン側がAppleの特許を否定するため提出される資料の中に映画「2001年宇宙の旅」の1シーンが含まれていることが明らかになりました。
この資料は「AppleのiPadは新しいアイディアでもなんでもなく、既に映画の中に登場していてみんな知っているものである」と主張するためのもの。実際に裁判の中で証拠として使用されたわけではないので、まだ公式記録には残っていない状態です。
タブレットPC風インターフェイスが登場しているのはこのシーン。
clip1: Apple iPad in the 1969 classic: 2001 A SPACE ODYSSEY – YouTube
特許を申請し、認められるための条件の一つとして「新規性」というものがあります。そのアイディアがそれまで世の中に知られていない、まったく新しいものでなければ特許を取得することはできません。
この「新規性」から相手を攻めるため、こうした知的財産がらみの裁判では過去の雑誌や小説、論文などが証拠として大量に提出されるのが一般的。映画の小道具を持ち出してくる、というのは突拍子もないようなことに見えますが、理にかなった方法といえます。
Appleの広報担当者はこの主張に関する直接の見解を示すことは避けつつも「iPhoneやiPadとサムスン社の製品が似ているのは偶然ではありません。外見からユーザーインターフェイス、梱包までもが酷似しています。このような剽窃は間違いであり、私たちは自分の会社の知的財産を守る必要があります」と不快感を表明しています。
ソース:Samsung Cites Sci-Fi Classic in Attacking Apple Patent – Digits – WSJ
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