「3Dタッチパネル」で、とうとう画面の中に入っていける時代が到来
画面を触って操作するタッチパネルがどんどん普及していますが、ガラス面を触って操作する分、画面が飛び出る3Dディスプレイと組み合わせた例はまだ見当たりません。しかし「手前」「奥」という前後の動きを検知できる「3Dタッチパネル」は、結構そこまで来ているのです。
これはTexas A&M Universityの学生チームが制作した「Zerotouch」システム。四角い枠に囲まれたエリアをタッチパネルにしてしまうというすごいもの。
枠に取り付けられた250個の赤外線センサーで枠内に「赤外線の網」を作ります
枠の中になにか物体が入ると「赤外線の網」が遮られるので、どこに指があるのか検知する仕組み。通常のタッチパネルよりも遙かに簡単にマルチタッチディスプレイを実現することができます。センサーはテレビ用のものなので、コストもぐんと安くなります。
ごく普通のディスプレイにこの枠をつけるとタッチパネルに早変わりするわけですね。
空中に浮かせて使うこともできます。これは絵を描いているところ。ペンの大きさも感知できるので、指先で細い線を描いたり、手のひら全体で面を塗るということも簡単です。色は左手に持ったiPodを使って変えているとのこと。
動画はこちらから。
YouTube – CHI2011: Student project creates multi-touch force field
実際に何かに触って操作するわけではないので、タブレットのように「筆圧」など押しつける力の変化は感知できません。しかし、この枠を2重・3重に重ねて使うことで、押し・引きの動作や、空間へのタッチの検出が可能になります。映画やゲームの3D化が進行していますが、このシステムと組み合わせるとまったく新しい作品が生まれるかも知れませんね。
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