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カフェレーサー生誕の地、伝説の「エースカフェ」がアメリカに出店を計画中


バイクのカスタムにはいくつかのスタイルというか流儀がありますが、その中の1つに「カフェレーサー」と呼ばれるものがあります。これは戦後ロンドン北西部にある伝説的なロードサイドレストラン、エースカフェ・ロンドンに集まるバイク愛好家の間で流行したスタイルですが、このエースカフェがアメリカに出店することが発表されました。


エースカフェ・ロンドンは1939年、ロンドン北西部にオープンしたレストラン。ロンドンの周囲を半周するノース・サーキュラー・ロードに面したため交通の便がよく、24時間オープンしていたことからトラックやタクシーの運転手に愛されていました。

戦争中、ナチスドイツの爆撃により破壊されてしまいましたが1949年に再開。50年代、それまでは金持ちの娯楽であったバイクが庶民でも所有できるようになると、エースカフェには夜ごと黒いレザージャケットに身をつつみ街道レースに興じる「ロッカーズ」「タンナップ・ボーイズ(俗語……時速160km以上で走る、の意)」と呼ばれる若者が集まるようになりました。

レース用の大型タンクに低くセットされたハンドル、後ろに寄せられたステップが特徴の「カフェレーサー」はその名の通り、エースカフェに集まるロッカーズに好まれたスタイル。当時同じく流行していたロック音楽と共に若者の心をとらえ、エースカフェは若者文化の中心となりました。

典型的な「カフェレーサー」スタイル。これはノートン社のフレームにトライアンフ社のエンジンを組み合わせた「トライトン」と呼ばれる改造を施されたもの。
Triton | Flickr – Photo Sharing!

その後、ロッカーズに対する「モッズ」の台頭などが重なりエースカフェは1969年に閉店するも元ロッカーズ達の熱い声のもと1994年には「同窓会」が開催、1997年に再オープンし2001年には改装が完了しました。現在のエースカフェは、音楽、自動車、バイクなど様々なテーマのミーティングを開催し、それらを好む人達の出会いの場としての地位を確立しています。

現在、アメリカ出店は10店舗が計画されており、それに先駆けフロリダ州タンパのバイク店、ダイムシティ・サイクルズでは5月14日に「仮設エースカフェ」イベントが行なわれる予定です。

エースカフェの代表、マーク・ウィルズモアは「エースカフェのアメリカ出店はより若い世代の人が歴史に触れられる機会となるだろう。アメリカのバイク産業は(当時と同じく)手作り的な小規模メーカーが盛り上がっているが、エースカフェの存在はそれらの後押しとなるはずだ」と語っています。

ソース:Ace Cafe

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