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アメリカで唯一「銃の所持」が義務付けられた街のショート・ドキュメンタリー「IN GUNS WE TRUST」


アメリカにおいて銃というのは「持ってもよい」ものであって「持たなくてはならない」ものではありません。しかし、唯一、条例によって「銃の所持」が義務付けられた街が存在しています。

ジョージア州ケネソーは、アメリカ東南部に位置する街。

南北戦争中はジョージア義勇歩兵連隊の司令部が置かれたという、地理的にも来歴的にも保守的な「南部気質」の人間が多いエリアです。

そんなケネソーの街が、住民に銃の保有を義務付けたのは1982年のこと。きっかけは、イリノイ州の村、モートン・グローブが条例で銃の保有を禁止したことでした(2008年に廃止)。

アメリカでは合衆国憲法修正第2条で国民の武装する権利を保証しています。モートン・グローブの条例はこの権利を侵害するものであり、その抗議としてケネソー市議会は各家庭に銃器と弾丸の保有を義務付ける条例を可決したのです。

「IN GUNS WE TRUST(訳:我が信ずるは銃)」はこのケネソーの街を訪れたカナダの写真家・映像制作かのニコラス・レベスクが制作したショート・ドキュメンタリー。アメリカの銃器問題ではゴリゴリの規制賛成/反対論者ばかりが目立ちますが、作中では警察官や女性、銃砲店の主人、競技参加者などごく自然に周囲にある銃とつきあう人々が紹介されています。

IN GUNS WE TRUST on Vimeo

南部の保守的な街でもあり元々95%が銃を所持していた街ですが、1982年の義務化以降は、暴行や強盗などの犯罪率が大きく減少したとのこと。街の住民の意見も様々に分かれており、若い世代では持たないことを選択した人もいます。銃について単純に善と悪を割り切ることができないごく普通のアメリカ人の様子が、映像からうかがえます。

ソース:Kennesaw, where everyone is armed by law – FT.com

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