伊ベレッタ社 同社初のフルサイズ・ストライカー式拳銃「APX」を発表
ハンドガンは、撃鉄で撃針を叩き雷管を突く従来の方式から、引き金を絞って撃針バネを圧縮する「ストライカー式」へとその流行を進めています。現在アメリカ軍すすめている新規制式採用プログラムでも、このストライカー式のものが採用される予想している専門家がたくさんいますが、老舗のベレッタ社も、この流れに乗ってくるようです。
銃器・兵器見本市IDEXで電撃発表されたAPXは、携帯性よりも戦闘能力を重視した「フルサイズ」のストライカー式拳銃。取り扱いが簡便なことから、公用向けにオーストリアのグロック社、ドイツ・ヘッケラー&コック社、アメリカでもS&W社など各社がこぞって製品をリリースしていますが、ベレッタ社としては初めての形式となります。
外観のポイントはこちら。スライド全体にあらくくぼみが付けられ、どこを握ってもしっかり引くことができるというデザイン。グリップパネルは3種から選べ、マガジンキャッチボタンも左右入れ替え式という、最近流行の「モジュラーシステム」を取り入れています。口径は9mm、.40S&W、9x21mmIMIと、こちらも公用向けによく用いられるものをラインアップの予定。
ベレッタ社は現行の米軍制式採用拳銃「M9」のメーカー。しかし今回進行している米軍のコンペではM9の改良型を提案するも保留されるなど、今ひとつ存在感を発揮できずにいます。今回の「APX」は細部に開発を急いだようなきらいを感じるものの、競合となりうる製品群を強く意識したスペックとなっておりどこまで食い込めるかが見ものとなっています。
ソース:Beretta debuts first full size striker pistol
IDEX 2015: Beretta takes the wraps of its striker-fired APX – IHS Jane’s 360
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