アートとデザイン

顔に傷をつけるアフリカの風習を受け継ぐ最後の世代を撮影した写真シリーズ「Hââbré, the last generation」


西アフリカ地方では顔に傷を付ける風習が存在していました。しかし現在は様々な理由から顔に傷を付ける風習はすたれ、顔に傷を持つのはある程度年齢を重ねた人のみとなっています。そんな最後の世代が顔写真と共に自分自身の傷について感じていることを語っています。

この写真集「Hââbré, the last generation」は、西アフリカ・コートジボワールの最大都市アビジャン在住の写真家 Joana Choumali 氏がアビジャンに住む顔に傷を持つ人を撮影した作品。「Hââbré」とは「書くこと」を意味する言葉から転じた顔に傷を付ける風習のことを指すブルキナファソの言葉です。

皮膚に傷を付けて傷跡を残すスカリフィケーションは、民族伝統的な風習や模様を描くアートとして行われることがあります。この「Hââbré」と呼ばれるスカリフィケーションの風習は、宗教や行政指導からの圧力、都市文化や近代的なライフスタイルなどの理由によりほぼ完全に消え、現在はある一定の年齢を越えた人たちの顔に残るのみとなっています。

大きな社会変化で過去と未来に隔たりのある現代アフリカ。モデルとなった人々の話は、現在のアフリカ人としてのイデンティティの複雑さを物語っています。

1. Pousnouagaさん:「これは家族の証明書みたいなものだった。それぞれの部族には特有の傷がある」

2. Djenebaさん:「私は自分の傷がずっと好きだったし、とても美しいと思っていた。そして自慢でもあった。でも、現在の都市部ではファッションとして受け入れられることは全くありません」

3. Lawalさん:「この街で私は何者でもない。しかし、私の村では村人たちは私の傷を見るとお辞儀をする一目置かれた存在だった。私は傷に誇りを持っている」

4. K. Beninさん:「顔に傷をつけることでみんなの仲間入りが出来た。私も友達と一緒に顔に傷をつけた」

5. Martineさん:「私がまだ10歳だった頃、兄や姉の様になりたかったのです。そして度胸を示しました」

6. Guemiさん:「私は常に証明書を顔につけている。我々が顔に傷をつける理由は他人を識別ためです。しかし現在ではもう時代遅れ。傷で人を識別することはもうありません」

7. Konabさん:「私達の両親は人生を見失わないように顔に傷を付けた。しかしどこか違う場所に行ったら、逆に人生を見失ってしまうだろう」

8. Boudoさん:「この傷があると女の子と仲良くなるのは簡単ではない。特にここコートジボワールでは。この顔の傷は全く魅力が無い」

9. Salbreさん:「自分の子どもたちにはさせたくない。私達が最後の世代だ」

10. Sinouさん:「私は自分の子供たちの顔に傷をつけることを拒否します。顔の傷は私にあれば十分だ」

都会で暮らす人々に中には可能であれば消してしまいたいと思っている人も多く、写真のモデルとなってくれる人を見つけるのに大変苦労したようです。

コートジボワールの最大都市アビジャン在住の写真家 Joana Choumali 氏の作品です。

ソース:“Hââbré, the last generation” — Joana CHOUMALI

Joana Choumali – Hââbré, The Last Generation | LensCulture

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