アートとデザイン

「なぜ私はあんなダサいフォントを作ったのか」- Comic Sansの制作者自らが語る


世の中には膨大な量のフォント(書体)が存在していますが「こういう時はこういう字体はダメ」「このフォントはどう使ってもダサい」という定番があります。中でもWindowsの標準フォント「Comic Sans」は英語圏では「ダサさの極北」として忌み嫌われているのですが、それではなぜ「Comic Sans」は生まれたのでしょうか。Comic Sansの作者、ヴィンセント・コネア氏自らが説明しています。


ヴィンセントさんがComic Sansの制作を始めたのはWindows3.x向けのGUI「Microsoft Bob」の開発中のこと。

「Microsoft Bob」にはシステムからのメッセージを伝える「Rover」という犬が設定されていました。吹き出しの中にTimes New Romanを使ってセリフが表示されていました。

Times New Romanは新聞記事などの硬い雰囲気のものに使われるフォントで、決してかわいらしいものではありません。Microsoftはインターフェイスの設計・制作にリソースをつぎ込んでいたものの、フォントにまでは気が回らなかったようです。

というわけで、当時、コンシューマー向け製品のクリエイティブチームに所属していたヴィンセントさんは「かわいいインターフェイスが喋る時専用」のフォント、Comic Sansの制作を始めたのです。

制作にあたってはMacromedia Fontographerが使われました。DCやマーベルといったコミックのレタリングを参考にしつつ、ひとつひとつがPC上で実際に手書きされて作られましたそうです。

日本のコミックとは違い海外のコミックのセリフはほとんどが手書きなので、ひとつひとつ形が微妙に違います。そのため形ではなく動きや書かれ方に注意がはらわれました。

その後、MS Movie Maker、Windows95への搭載を皮切りにシステムフォントの一つになり、そしてTrebuchet、Webdings、Verdanaなどとともにインターネットエクスプローラーの標準フォントになり、以来嫌われ者としての歴史が始まります。

つまり、吹き出しの中に使う専用のフォントがその他の場所でも使われてしまったので「ダサい」といわれるようになってしまったというわけですね。

ヴィンセントさん自身の言葉を借りるなら「なぜ作ったのか?Times New Romanよりもマシな場合があるからだ」とのこと。どんなにいいフォントも使いどころを間違えるとダサくなってしまう、というのは納得できる由来です。

ソース:Connare: Art, design & typography:Type Designs:Comic Sans

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