水をかけると24時間でコンクリートの家になる魔法のテント「Canvas Canvas Shelters」
ドラゴンボールに登場する小道具「ホイポイカプセル」は、ボタンを押して投げるとあっという間に家を建てることができましたが、そんな未来のガジェットを思わせるのがこの「Canvas Canvas Shelters」。空気でふくらませて水をかけると、あっという間に家を建てることが可能です。
それでは設置しているところを見てみましょう。まずテントを空気で膨らませます。
ぶくぶくっと膨らみます。
膨らんだら水をかけて24時間待つとコンクリートテントのできあがり。普通のコンクリートの場合塩分が混ざると強度が落ちるのですが、この時かける水は海水でもいいとのこと。
内装はこのようにビニール張り。コンクリートなどの破片が中に落ちてこないよう配慮されています。
壁に穴を空けて電気を引き込むこともできます。ちょっとこの写真はやり過ぎの感じもしますが……。
YouTube – Concrete Canvas Shelters ’09
正体はこちらの「Concrete Canvas」。防水のPVC・セメント・親水性繊維の三層構造になっており、水をかけると繊維にセメントが染みわたって強度を確保する仕組み。
水をかけるまでは柔らかいので地形とうまく馴染ませることが出来るのも利点。このようにべろーんと垂らしていって……
水をかけると固まります。
お風呂はムリでも防火水槽くらいになら使えるようです。
基本コンクリートなので、重機が踏んでも大丈夫。
路肩がこうやって欠けてしまったら……。
くるんでピンで固定してから水をかけると、応急処置ができます。
軍事用途では、こうして砂袋を積んだ上に垂らしてピンで固定、水をかけると即席トーチカに早変わり。砂袋だけのトーチカよりもぐっと強度が上がります。
機関銃を撃ち込む比較テスト動画はこちらから。
YouTube – CC Military Applications.wmv
50年、100年使わなければいけないような本格的な建築には使えませんが、いますぐ丈夫な建物が欲しい!という用途や、コンクリートの応急修理、重機が入れないような場所にコンクリートを敷設したいというニーズにはぴったりかもしれません。
日本にも似たコンセプトの工法が。なじみの良さを利用してコンクリート敷設の型枠として同じような素材を使うようです。
太陽工業:布製型枠・コンクリートマット「タコム」
ソース:Concrete Canvas – Rapidly Deployable Infrastructure
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