「Call of Duty」シリーズのブラック過ぎるパロディFPSゲーム「Duty Calls」
RPG「ファイナルファンタジー13」は「1本道ロールプレイングゲーム」として各所で批判を浴びていますが、その事情は最近のFPSゲームでも同じ。「最近のゲームってこんなんばっかりだよね……」という人はおもわずうなずいてしまう「ダメなお約束」を詰め込んだパロディゲームがリリースされました。
このゲームはElectric Artsが新作ゲームのプロモーションのために作ったもの。退屈なゲームの後に迫力のあるムービーを見せるというある種の比較広告的なゲームですが、ゲーム名といい内容といい「Call Of Duty」シリーズをかなり意識した内容となっています。
「戦争は変わった……いや変わってない……ことはないかもしれない……」と意味ありげでまったく意味の無いナレーションからゲームスタート。衛星画像にセリフをかぶせる演出は「Call of Duty」シリーズでおなじみですね。
「君の目的は……うんたらかんたら(blah-blah-blah)頼りにしてるよ」という「大事な情報でいっぱいの命令とか、もろもろいっぱい受信中」。
「超リアルな戦争シナリオはじまるよ」という看板のところから一本道のマップがスタート。
銃を撃つたびに「ダリー」と主人公がぼやくので爽快感ゼロです。
実績システムもDisる。
撃たれると「スクリーンが血まみれだ!超リアル!」と叫びます。そろそろムカついてきました。
「小さな意味の無い枝を拾った。おめでとう。」アイテムもやる気なし。
突然味方の兵士が登場してカットシーンがスタート「おいお前、今からストーリーを進めるためにすげー大事なことを言うからな(棒読み)」
と、その瞬間、ジープが横から飛び出してきて彼を轢殺。
「あー。ストーリーを盛り上げるために俺死ぬわー(棒読み)」「はっはっはー。ゲームがスローモーションにならないと俺を撃てないよー(棒読み)」とミもフタもないことを言う登場人物達。
もちろん重要なシーンはスローになるのがお約束なので、スローシーンが始まり彼は死にます。
ちなみにマップはどこまでも1本道なので彼のヒントは必要ありませんでした。
またカットシーン。
「俺は落下傘兵だ。なぜならこれは超リアルな戦争シナリオだからだ。お前に俺は撃てない。なぜならこれはゲームを映画みたいに盛り上げるためのカットシーンだからだ。もうすぐ降りる……着陸」ここまで棒読みだと声優の人も大変では。
もちろん速攻で射殺します。
「曹長の中の曹長にして、マックスすごい軍曹達の中でも最高に大事な人」とかもう階級が訳の分からないことになっています。
500ページのノートを発見。特にヒントがあるとかということはありません。
そして現れる意味ありげな建物の意味ありげなドア。
「俺はアイパッチとナイスな服を着ている、つまり悪者のリーダーだ。俺は核爆弾ミサイルを持っていてお前に核爆弾ミサイルを渡すつもりは無い(棒読み)」と説明するボスがいました。
「俺達にそれをよこせ、悪者のボス。それから手を上げろ」
「分かった。アメリカの勝ちだ。涙が出ちゃう」……まさかの説得成功であっけなく幕を閉じました。
ゲームが終わるとEAから2011年2月に発売される「Bulletstorm」の宣伝ムービーが始まります。
前フリが前フリだったのでかなり楽しそう。「フルボッコ系FPSエンタテイメント!」と自称する通り、俺サイコーな強さです。
動画はこちらから。
YouTube – Duty Calls – Playthrough
FPSの醍醐味は「没入感」にあります。他のFPSが爽快なアクションやシビアな当たり判定によって没入感を高めていたのに対し、「Call Of Duty」シリーズは映画的な演出によってそれを行いました。特に2007年の第4作「Modern Warfare」の評価は高く、2005年の「BattleField2」から続く現代戦ブームを決定づけたと言えます。
しかしそのような映画的な演出は、ともすれば「1本道シナリオの退屈さ」に陥ってしまうことはこの「Duty Calls」が示すとおり。現に、「Black Ops」では詰め込みすぎてアクションシーンのダラダラ感が目立ちました(制作会社が違うなど色々事情もあると思います)。
これらに対するEAの回答が「Bullstorm」ということになります。色々な前情報を見る限り、プレイヤーが様々な攻撃手段を持っており、スピード感のあるプレイが楽しめそう。果たしてどのような結果が出るか楽しみです。
「Duty Calls」は一応下のリンクからダウンロード可能。容量は700MBと最近のゲームのデモ版としては小さめですが、内容が上記の通りなのでものすごく理不尽な感じです。
ソース:Duty Calls
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