科学と技術

「人類史上最強」のボウリング・ロボットが人間のボウラーに負けた意外な理由


「バトルの中で成長する人間の能力がロボの予想を上回った」というマンネリが定着してもうだいぶ経ちますが、実際問題疲れることを知らないロボに勝つのは至難の技。特に運の要素が少ないボウリングでは機械が絶対に有利と思われていたのですが、人間のプロボウラーが完全無比のボウリング・ロボに勝負を挑み、見事勝利しました。その理由は私達人間の予想を超えた意外なもの。新しいバトルストーリーの定石になるかもしれません。


この試合は自動ボウリング・ロボの「EARL」のお披露目会の余興として行われたもの。アメリカボウリング協会(USBC)がレーンの検査のため導入した「EARL」は時速16~38.4km、1分間に60-900回転のボールを自在に何回でも繰り返し同じパターンで投げる能力を持ったスゴいやつ。

対するボウラーは、1998年のデビュー以来12個のタイトルを奪取、300点満点のスコアを40回も叩き出したクリス・バーンズ。新人王とリーグ優勝の二つを同時に獲得した史上3人目の選手でもあり、こちらもかなりの凄腕。

EARL vs. Barnes: Man vs. Machine – YouTube

もちろん集まった人々は「無限に同じボールを投げられるマシンが勝つだろう」と予想していたところ、なんと259-209でクリス・バーンズが勝利してしまいました。

原因はなんと正確すぎたため。「EARLは毎回まったく同じところにボールを落とすので、レーンのその場所に塗ってあるオイルの状態が変化してしまい、同じ場所に転がっていかなくなってしまった」とのこと。寸分たがわぬ精度が予想もしない敗因となってしまったということです。もちろん調整すればまた同じコースにボールを投げられるのですが、微調整は人間が行うためどうしても精度を保つことはできないとのことです。

対するクリスは7連続ストライクで高得点をたたき出し、見事ロボに勝利。機械の正確さが結果の正確さにつながるとは必ずしも言えない、という好例になるのではないでしょうか。

ソース:Robot can bowl a perfect strike every time | Crave – CNET

関連記事:

レゴがあればなんでもできる!こんなものまでレゴで作れるのかと思ってしまうようなマシーンの動画いろいろ – DNA

手間レベル別・スター・ウォーズの「ストームトルーパー」のヘルメットを超簡単に作る方法 – DNA

空を飛び子ども達に襲い掛かる一反木綿型ゴーストの自作ラジコンの動画 – DNA

まさにロボコップ、軍用強化外骨格「XOS2」のかっこよすぎる動画 – DNA

レクサスが誇る世界最先端の運転シミュレーターのムービー – DNA

この記事をブックマーク/共有する


前後の記事

DNAをこれからもよろしくお願いします!

Facebook上のコメント一覧