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「わたしを離さないで」- カズオ・イシグロの傑作小説が映画化、日本では2011年春公開


1993年の映画「日の名残り」で仕える主人の「日暮れの時代」とそれを静かに見守る執事の物語を描き、大反響を呼んだ小説家カズオ・イシグロ。

この度彼の「最高傑作」とも言われる「わたしを離さないで」が映画化、アメリカでは公開が開始されました。日本でも2011年春に公開予定となっています。

語り手のキャシーは28歳(小説では31歳)の「介護人」と呼ばれる女性。

舞台は外の世界から隔離された寄宿学校「ヘールシャム」。身寄りのない彼女らは、まるで自分達が何かの実験に用いられているかのような違和感を感じながらも、ごくごく当たり前に生活し、友情を育むキャシー達。

ヘールシャムで育つ者は「提供者」として身をささげなければならない運命にあるのですが、いったい「提供者」とは何者なのか。彼女らはいったい何のために育てられているのか。物語が進むにつれ、謎が少しずつ明らかになっていき、そして別れの日が訪れます。

原作は謎めいたストーリーや扱われる内容から「SFスリラー」「ミステリー」とジャンル分けされることもあるほど、多彩なテーマを含んだ重厚な人間ドラマ。長くは生きられない運命を受け入れつつも静かに生きる姿にノーフォークの寂しくも美しい風景が重なり、透明感あふれる映画となっています。

キャシーを演じるキーラ・ナイトレイに始まりアンドリュー・ガーフィールド、キャリー・マリガンとキャストも超豪華な顔ぶれとなっています。

日本では2011年春TOHOシネマズ シャンテ、Bunkamuraル・シネマにて公開予定とのこと。原作もキャストも超1級と呼べるものなので、もう少し大体的に興行して欲しいところです。

Never Let Me Go – Movie Trailers – iTunes

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