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なぜアメリカの連邦議会を守った私服警官は拳銃にテープを貼り付けていたのか?


2021年1月6日、バイデン次期大統領の就任を承認する手続きを妨害しようとトランプ大統領の支持者らが連邦議会議事堂に乱入、警察側を含め4人の死者を出すという事件がありました。その報道の中で、議事堂を守る私服警官が銃にテープを貼り付けている写真がありましたが、これは一体なんのためのものでしょうか?

6日午後、選挙の不正を訴えるトランプ大統領の演説を聞きにホワイトハウス前に集まった支持者たちは、そのままペンシルベニア大通りを通って、承認手続き中の議事堂に移動、警備を押し切って突入します。

下院議事堂を守る私服警官達。ドアを即席のバリケードで塞ぎ、銃を向けています。

さてその中の一部の警官が銃にテープを貼り付けています。これはいったい何でしょうか?

これは敵と味方を識別するためのもの。私服で敵勢勢力の中に潜入する私服警官達や、平服のテロリストに対処する部隊は、自分たちと似たような格好の敵と戦わなければなりません。敵味方の識別が出来なければ、最悪同士討ち、ということもありえます。

例えばこちらは議事堂警備に投入されたFBIのSWATチーム。

そしてこちらはトランプ支持者達。冷静になって見ればまったく違うのですが、ヘルメット、迷彩服、防弾チョッキという格好をした支持者を、緊張状態でとっさに見分けるのは難しいことがあります。

そこでそれぞれの銃の同じ場所に目立つテープを貼ることで、識別をしやすくするのです。銃へのテープ貼りで識別する方法は他にもイスラエルの軍・警察関係の部隊やロシアの特殊部隊が使っています。

私服警官達が使う敵味方識別の方法は色々あります。例えばこちらは2020年5月のニューヨークにおける人種差別反対のデモ警備の画像。群衆の中にちょくちょく白いバンドを腕に巻いている人たちがいますが、これはみな私服警官達。日替わりで違う色のバンドを身に着けて、お互いを識別しています。

こちらは今回の大統領選における、州ごとの選挙人の票が収められた箱。この箱から票を取り出し、選挙結果を確認するという手続きでした。騒動のさなか無事に持ち出されましたが、もしこの箱が燃やされていたとしたら……。

ソース:Why Plainclothes Police Had Striped Reflective Tape On Their Glocks During The Capitol Siege

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