有名レイシストを往復約2600km移動させてフェイクの賞を受賞させるイタズラにユーチューバーが成功
最近のSNSでは、より過激な物言いでなければ注目を集められなくなりました。そんなわけで今やありとあらゆる人・ものが侮蔑と罵倒の対象になってしまっているわけですが、それを扇動しているレイシストの一人をワナにかけ、ロンドンからチェコのプラハまでの約2600kmをいどうさせてフェイクの賞を受賞させるイタズラにとあるユーチューバーが成功しました。
英国のケイティー・ホプキンスはレイシストというか差別扇動者というか、要するにそういう類の有名人。ムスリム、フェミニスト、シングルマザー……とにかくなんに対しても差別的発言をすることで知られています。
英国が誇るタブロイド紙「デイリー・メール」にも寄稿しており、その影響力はトランプ大統領にも届いてしまうほど。
そんな言論の自由を思いっきり行使している彼女に、同じく言論の自由を行使すべく、同じく英国のユーチューバーのジョシュ・ピーターズはフェイク団体とフェイク賞をでっち上げることにしたのです。
まず「言論の自由を守るケープタウンの集い」のWebページをでっちあげる。
2014年に設立された言論の自由に関心の高い市民のコミュニティで「悪口」「ポリティカル・コレクトネスへの反対」なども守られるべきだというやや過激な立場……という設定。
なお創立者や役員の写真などはそれっぽいですが……
こちらは悪名高き白人至上主義集団KKKの指導者。あとの2人はピーターズ氏の父親と、地下鉄のアナウンス担当者のことです。
準備が整ったところでケイティー・ホプキンスに「賞を授与したいのでチェコのプラハまで来てください」とメール。
交渉の間に、授与式のエキストラの役者さんを選んだり……
フェイク会場の手配などをどんどん済ませていきます。
そして当日。ケイティー・ホプキンスにバレないようこっそり同じ便の飛行機でロンドンからプラハに移動。
まずは見事に誘い出すことができました。
こちらがフェイク会場。
エキストラの役者さんと入念に打ち合わせをした後、ケイティー・ホプキンスがやってきて本番がスタート。
ケイティー・ホプキンス以外は全員仕掛け人のパーティ。
そしていよいよ授与式へ。団体のロゴはなんだかそれっぽいですが、これはネットブラウザのFirefoxのロゴでは……。
諸々賛辞を述べた後、とうとう「Campaign to Unify the Nation(訳:国家の団結運動)」賞のトロフィーが授与されました。
ちなみにこの賞の頭文字をとった「CUNT」は女性器を表す卑語で、強烈な罵倒語となりますが、まったく気づかれなかったようです。
思いっきりバカにされているのに気づかず受賞スピーチをノリノリで行うケイティー・ホプキンス氏。
あのグレタ・トゥーンベリさんも思いっきりこき下ろしていました。
集合写真を撮って終了。
仕掛け人であるYouTuberのジョシュ・ピーターズによると「彼女は言論の自由を行使した。だから僕たちは同じく言論の自由を行使したんだ。最初はちょっと悪いことをしたかな、と思ったけど受賞スピーチを聞いてそんな考えはなくなった」とのこと。なお、ケイティー・ホプキンス氏側は今の所ノーコメントということです。
I Flew Katie Hopkins to Prague to Win a Fake Award – YouTube
「言論の自由」というのは「政府の悪口を言っても逮捕されない」くらいの意味です。人の悪口を言い続けている人は、いつか同じ方法でしっぺ返しをくらうのです。
トランプ大統領のツイートを物理的に炎上させ続けるTwitterアカウント「@burnedyourtweet」 – DNA
ソース:Katie Hopkins receives fake award from YouTuber calling her the c-word – Insider
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