全国のプリンターをハックしてアジビラを刷っていたハッカーが逮捕
「ビラ」は政治活動にかかせない広報手段、ですが大量に作るとなると紙や印刷の費用がかかってしまいます。この問題に凄腕のハッカー「Weev」がシンプルかつはた迷惑な方法でチャレンジしました。
アンドリュー・オーエンハイマー、通称「Weev」はAT&Tのネットワークの脆弱性をついて11万4千件の個人情報データを取得したハッカーグループの一員。「白人の文化ばかりが攻撃の対象になっている」と危惧し、ネオナチWebサイトの宣伝文や白人至上主義的なメッセージを掲載したビラを制作、北米大陸でアクセスが可能なありとあらゆるプリンターで出力しました。
印刷費が節約できるのはもちろん、家のプリンターがいきなりメッセージを吐き出したらとりあえず一度は読んでみるわけなので、配布のための費用も節約できるという仕組み。
多くが大学のネットワーク上のプリンターで印刷されてしまったので、学生の反黒人差別グループが大学当局に対し激しく抗議を行うなど、政治的メッセージ配布方法としてはかなり効果があったようです。
ネットワーク上につながった何らかの機械のコントロールを奪い、さらに他への攻撃に用いるというのはもはや常套手段……ですがアナログな「正しいはず」の広報手段が汚染されると劇的な効果を生み出すということのようです。
以前にはテレビの「緊急放送テロップ」のシステムをハックしてソンビ警報を発令し、パニックを生むという事件もありました。情報を確認する手段を学んでいくべきなのかもしれません。
テレビの緊急放送がハックされ「ゾンビ警報」を発令 – DNA
ソース:Log In – The New York Times
トップ画像:Anonymous Hacker | Flickr – Photo Sharing!
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