チャーチル首相の有名な写真にうつる「トンプソン短機関銃」が74年ぶりに発見か
歴史上有名な人物が使っていた武器、というと神話的なものから現実のものまで色々思い付きます。第2次世界大戦中に撮影されたイギリスのチャーチル首相の超有名なポートレートに写り込んでいたもう一つの主役、トンプソン短機関銃がイギリスの博物館の収蔵物の中から発見されました。
1919年に開発されたトンプソン短機関銃は、毎分800発もの拳銃弾をバラ撒ける強力な武器として、禁酒法時代のアメリカで警察・マフィア双方に愛されたベストセラー。何度かの改修を経たM1928は軍に採用され、第2次世界大戦では連合国各国の部隊に配備されました。
この歴史的な写真が撮影されたのは1940年、イギリスはハートルプールにチャーチル首相が視察に訪れた時のこと。熱心なガンマニアである首相は、カメラの前で銃を手にとって見せたようです。
そしてチャーチル首相だけを切り抜いたこの写真はイギリスの新聞に掲載され、イギリス国民を大いに勇気づけることとなったのです。
この銃は長らく行方がわからなくなっていたのですが、先日、ドニントンの軍需品部からエセックスの Combined Military Services Museum(統合軍事博物館)での展示のために移送された700丁の中から偶然に発見されたとのこと。
発見されたM1928A1型トンプソン短機関銃。銃床の負い紐金具を上に移設するのは、英軍でよく行われた改造。
この銃はアメリカからイギリスに輸出された最初の400丁のうちの1丁。すべての兵士がこの短機関銃を装備しているように見せかけるため、ありとあらゆるプロパガンダ写真に使いまわされたもので、同じようなものが4丁ほど現存しているそうです。博物館の学芸員は調査の上「チャーチルが手にとったのはこの1丁に80%間違いない」と自信を見せています。
ソース:Lost Tommy Gun from Winston Churchill’s iconic wartime photo is found | UK | News | Daily Express
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