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ロッキード社「U-2偵察機」の大幅強化型のコンセプトデザインを公開


現在使われている兵器は意外に古いもので、60年代・70年代に生まれたものが現役というのも特に珍しいことではありません。アメリカ空軍で使われているU-2偵察機もそんな古い機体の一つ。最新鋭機に追い付くため、マッチョにすべく改修案が出てきました。


U-2はロッキード社の秘密開発部門「スカンクワークス」が生み出した偵察機。ごく細い胴体に長い翼を持つ異形の姿は、当時、ミサイルの届かない高度2万5千mを飛び地表を航空写真に収めるために開発されました。
U-2 High Flight | Flickr – Photo Sharing!

高空を超長距離飛行することだけを目的としているため徹底的な軽量化が行われています。コックピット内の気圧を保つ与圧装置すらないので、パイロットはこのように与圧服を着込んで操縦を行います。
New U-2 (Block 20) aircraft | Flickr – Photo Sharing!

偵察衛星を使うほうが効率がいいような気がする人もいるかと思いますが、衛星は即応性にやや欠ける面があります。突発的な軍事的衝突の最新情報を得たり、災害地になるべく早く送り込むにはやはり従来の偵察機がいいということで、なんやかんやいいながらもここまで延命してきました。

現在配備が進んでいるRQ-4は、パイロットが乗っていないので長時間継続して偵察ができますし、もし撃墜されても人的被害が発生しないというメリットがあります。
RQ-4 Meets U-2 | Flickr – Photo Sharing!

それで2015年にはU-2は全部退役するはずだったのでした。しかしRQ-4は非常に高価な上、U-2よりもペイロード量や最高高度で劣ります。より性能のよいセンサーを搭載するにはペイロードが多いほうが有利。

そこで搭載量を更に増しつつ、搭乗員の疲労を軽減する自動操縦ユニットなどを装備したマッチョ化したU-2を作ろうという動きがあるそうです。

胴体部分を拡大し、翼長も伸ばしたU-2強化型。

軍では最新の兵器よりも、使い方や性能の限界がよく理解できている兵器が好まれます。U-2もどうなるのか楽しみです。

ソース:Lockheed Updates Unmanned U-2 Concept | Defense content from Aviation Week

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