アメリカ議会図書館で未発売のPSP版「Duke Nukem: Critical Mass」のソースコードが発見される
トラディショナルな映画や音楽に続いて、ゲームも今では立派なコンテンツの1ジャンル。保存する方法について色々と試行錯誤が続いているようですが、時にはこうして幻のゲームが発見されることもあるようです。
日本の国会図書館にあたるアメリカの議会図書館には、日々様々な書籍やその他のコンテンツが集まってきます。送付は義務ではないのですが、著作権侵害による補償を訴えるには議会図書館に登録されてなければいけないということで年間約400本ほどのゲームが送られてくるそうです。
送られてくるのは99%はゲームソフトの本体なのですが、その他のフォーマットでも提出が認められているので、ゲームの概要を書いた書類であったり、ゲームプレイ動画のDVDやVHSであったり、そしてソースコードであったりと色々なものが送られてきます。
そして今回、発見されたのがPSP版の「Duke Nukem: Critical Mass」のソースコード。2011年に海外でDS版が発表されたものの不評で、PSP版はお蔵入りになったもの。つまり未発売のゲームのソースコードが提出されたということです。
著作権の認定のためには中を見る必要があるわけですが、議会図書館がPSPの開発用ツールなどを持っているはずもないのでまさしくそこが難関となりました。解析にはPSPの「自家製(Homebrew)」ソフトを作っているコミュニティの協力が不可欠だったそうです。
ソースコードから「復元」された3Dモデル
コンピューターゲームが「文化」となってからまたあまり長い時間がたっておらず、どのようにして分類・保存すべきかというのはこうした図書館では頭の痛い問題。ゲームの寿命はゲーム機の寿命にも影響を受けるのでバイナリ(ゲームソフト本体)だけでは再生不可能になって保存が無意味になるケースも考えられます。
こうしたソースコードでの提出は、何をどのようにして保存するかその基準作りに役立つとともに「ゲームの作り方」そのものの記録としても重要なものだそうです。企業秘密そのものでもあって取り扱いが難しいのですが、後世のクリエイターのためになんとか残してほしいものですね。
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