8万ボルトの電撃で侵入者を攻撃する無人ヘリコプター「CUPID」の動画
「侵入者を発見しました」と言いながら寄ってくる無人ガードロボットというのはベタなSF的ガジェットだったのですが、あっさりと実現してしまいそうです。こちらの無人ヘリは侵入者を感知すると起動し、8万ボルトの電撃で攻撃してきます。
侵入者を8万ボルトの電撃で排除
テキサス・オースティンのソフトウェアデベロッパ、Chaotic Moon Studiosが作り上げた「CUPID」は「キューピッド(天使)」という名前とは裏腹に、8万ボルトを発するテーザー銃で侵入者を排除するラジコンヘリコプター。
CUPIDは「Chaotic Unmanned Personal Intercept Drone:カオス的無人迎撃ドローン」の略語。侵入者がセンサーで感知させると起動し、持ち主の携帯電話にアラートを送信。持ち主はカメラの画像で誰が来たのかを判断し、もし犯罪者のようであれば「攻撃を承認」するというシステム。その後8万ボルトの電撃を喰らわせます。
主催者いわく「明らかにヤバそうなものを作りたかった」
自律操縦型無人ドローン、しかも武装したものとなると合法性が疑わしくなります。実験においては地元警察と協議し、安全対策を何重にも行ったとのこと。また当日は自律モードではなく手動で実験が行われたということです。
こうした無人機についてはAmazonが無人ラジコンヘリコプターを用いた配達システムを構築中のほか、ルーターを積み込みこんだドローンを多数飛ばして発展途上国に無線LANネットワークを展開するなど、分野を問わず注目されています。
しかし軍事目的・監視目的での使用を危ぶむ声も多いこともまた確か。CUPIDを使えばローコストで街中を24時間監視することができますが、これは市民の権利を脅かすことにもなります。
製作者のウィリアム・ハーレイ氏は「イノベーターや起業家、議員といった人、あるいは私達のようなテクノロジー関係者だけでなく、この技術に影響を受けるあらゆる人に考えてほしい」と、あえて議論を呼ぶようなものにCUPIDを作ったとコメントしています。
実験の様子はこちらから。
Chaotic Moon Studios – Project C.U.P.I.D. – YouTube
現在彼らはパパラッチの盗撮用ドローンを撃墜するために、強力な電磁パルスを発するドローンを開発しているとのこと。いくらでも役に立つシステムが作れる反面、誰かの権利をすぐ侵害してしまう諸刃の剣であることは気をつけておかなければいけません。
ソース:Terrifying New Personal Defense Drone Comes Equipped With A Taser | Betabeat
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