ネットに接続された「スマート家電」が乗っ取られスパムメールを送信していたことが発覚
スパムメールを大量に送るには、まず送る側にそれなりのマシンパワーが必要です。このためスパム業界では、違法に乗っ取られたコンピューターの「牧場」を用意している人がいるのですが、この乗っ取られたマシンの中に「スマート家電」が含まれる率が高くなってきたそうです。
アメリカのセキュリティ企業Proofpoint社が、2013年12月23日から1月6日にかけて行われた大スパムキャンペーンについて行った調査では、1波に10万通、1日に3波のスパムメール送信が行われ、これに関わったマシンはのべ45万ユニークIPに上りました。そしてこのうち約10万ユニークIPが、ネットワークを通じて外部からアクセス可能な「スマート家電」だったということです。
最近では家庭内のハードディスクに出先からアクセスできるストレージや、ブラウザを通じて録画予約などの操作ができるレコーダー、また海外では「スマート冷蔵庫」など様々な家電がインターネットに接続されるようになりました。
こうした機器は24時間インターネットに接続されているわりには、設定用パスワードがデフォルトのままだったり、ファームウェアの脆弱性が放置されていたりなどハッキングされやすい環境に置かれています。
これまでも「牧場」を使った大規模なスパム送信や攻撃は見られましたが、これにスマート家電からの接続が観測される世界で初めての例となったということで、Proofpoint社は注意を呼びかけています。
ソース:Internet of Things Cyber Attack – IoT Cyber Security Combats Thingbot Attacks – Proofpoint
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