映画「ホワイトタイガー ナチス極秘戦車・宿命の砲火」に出るはずだった「『ティーガーI戦車』の実寸大・走行可能なレプリカ」は今どこでどうしているのか判明
東京で2014年1月18日から、大阪でも2月27日から上映されるロシア映画「ホワイトタイガー ナチス極秘戦車・宿命の砲火」について「ロシアのプロップ制作会社がフルスクラッチしたティーガーI戦車の走行可能なレプリカ」が登場するとお伝えしましたがこのティーガーIは今一体どこでどうしているのかが判明しました。
まずはお詫びから
先日お伝えしたこちらの「ティーガーI」レプリカは履帯1つ1つを鋳造したというフルスクラッチっぷりであり、おそらく史上最も正確に再現された映画用プロップでした。
当然世界中の映画ファンはこのイケてるティーガーがスクリーンで大活躍すると期待したのですが、なんとこのティーガーIは「ホワイトタイガー ナチス極秘戦車・宿命の砲火」に登場しないというのです。
そういうわけで、以前「ティーガー戦車1台丸ごと再現したロシア映画『ホワイトタイガー ナチス極秘戦車・宿命の砲火』上映決定」というタイトルで同作をご紹介しましたが、撮影に向けて再現はしたが登場はしない、記事中の「履帯の1個1個に至るまで再現されたガチなティーガー戦車のプロップが登場し、映像に華を添えています。」……という1文も間違い、という大変な誤報であったことをここにお詫び申し上げます。
では、あのかっこいいティーガー戦車は今どこでどうしているのか?
この件については海外の映画ファンの間でも「間に合わなかったのでは」など噂が飛びかっていましたがいまひとつはっきりしません。そこで日本での配給元である彩プロを通じてロシアの関係者に問い合わせていただいたところ、こんな返答がありました。一部編集してお伝えします。
撮影にはT-34-85戦車、スターリン重戦車、ISU-152自走砲、BMP歩兵戦闘車ベースのM3戦車など実物軍用車両が登場しますが、これらと比べるとやはり強度に問題があり、撮影での使用を見合さざるを得なかったようです。
とのことです。以前ご紹介した動画ではかなりきちんと動いているようでしたがやはり無理があったのかな……とちょっと納得しかけたのですが……
これは推測なのですが、あまりに出来がよすぎてプロップ製作者が「壊したくない・汚したくない」と考え、撮影に出さなかったような印象もあります。
もうちょっと納得しやすいような推測も返信にはありました。そして驚くような情報も。
なぜかといいますと日本の有志が「買いたい」と交渉を持ちかけたのですが「このまましばらくは置いておきたいので、まだ今は売れない」という返答だったそうです。
……おそらくは撮影に関して問題があったのが正解なのでしょうが、それにしてもアレを日本で見られたかもしれないとは……やはりあのアニメの影響なのでしょうか。
大阪でも上映決定!ティーガー戦車も「独自に」再現
さて2014年1月18日(土)より、ヒューマントラストシネマ渋谷のイベント「未体験ゾーンの映画たち2014」での上映が決定、大阪でもシネ・リーブル梅田にて2014年2月27日(土)より同名イベントで上映が決定した「ホワイトタイガー ナチス極秘戦車・宿命の砲火」。
この度、このロシアン・ティーガー戦車の設計図を彩プロで入手できたということで、これをもとに「ダンボール女子大生」として有名な大野萌菜美さんが1/20スケールで再現したティーガー戦車が上映館にて展示されることになりました。これまで制作した戦車より「一回り大きい」サイズで再現されたということで、ロシアン・ティーガーの息吹が感じられるかもしれません。
あらためて予告編はこちらから。戦車については若干残念ですが、作品の内容はさすがにアカデミー外国語映画賞にロシアから代表で選ばれた作品。「白き虎」と名付けられた神出鬼没の謎のティーガーI戦車に復讐を誓うソビエト戦車兵の妄執を通じて大祖国戦争を描き上げる大作です。予告編はこちらから。
ホワイトタイガー ナチス極秘戦車・宿命の砲火 予告編・関連動画 – Yahoo!映画
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