今度は3Dプリンタ用に半自動式ハンドガンがデザインされる
先日、3Dプリンタと釘で作れる単発ピストルのデータが公開され、海外では「大密造銃時代の到来」というセンセーショナルな報道のされ方をされました。現在の技術水準ではそういうことになりようがないのですぐに報道は落ち着きましたが、一方でネットでは製作者どうしが新しいアイディアを出し合っています。こちらはその中で生まれた連発式ハンドガンのデータ。さっそく共有され、いろいろと検討されているようです。
以前から銃火器のCAD図面を集積・公開している、この界隈では随一のサイト「DEFCAD」のフォーラムで公開されていたもの。
1. 突き出ている筒が薬室を兼ねた銃身。グリップを見れば分かる通り、一部外装、内部のスプリング類や一部パーツは既存の銃の交換部品を用いています。
2. 透過図。撃針とFCG(撃鉄、シア、トリガーなどのコンポーネント)、バッファスプリングにAR-15ライフル、マガジンスプリングにルガー10/22ライフルの部品を用いています。またボルトの重量を増すために44口径の弾頭を使用するとのこと。
現在の3Dプリンタでは強度が足りず、また銃の内部部品をどこかで調達しなければいけないので「密造銃」にするのは無理があるのですが、設計から公開までのサイクルがオープンで、ネットで完結しているところに面白さがあります。
現時点で商用に耐えうるものがリリースされる見込みはゼロですが、こうしたアイディアの交換が盛んになることでどういうコミュニティが形成されていくかに注目です。
ソース:First 3D Printed Semiautomatic Firearm
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