暴力を音楽に、押収された銃を再利用して作られた自動演奏装置「Disarm」の動画
銃という暴力の装置を、平和を奏でる楽器にすることはできないのか……というアイディアから生まれたのが、様々な銃の様々なパーツを用いて作られた自動演奏マシーン「Disarm」。銃の持つメカニカルな雰囲気が演奏にマッチしています。
この作品はIntelとVice Mediaグループが共同で開催している「The Creators Project」に出品されたもの、最新の技術を使ったポップアート作品を生み出すクリエイターを支援するプロジェクトで、この「Disarm」はメキシコ軍が押収した武器からPedro Reyesが作り出したもの。
Turning Weapons Into Instruments | Pedro Reyes ‘Disarm’ – YouTube
作曲と楽器の制作は同時進行で行われたため、各楽器の音を録音した架空の楽器上で作業が行われました。
銃を平和を表現するアートに直すことについて、作家は松尾芭蕉の故事を引いています。
芭蕉の弟子(宝井其角)が
「あかとんぼ/はねをとったら/とうがらし」
という句を詠んだところ師匠の松尾芭蕉は
「とうがらし/はねをつけたら/あかとんぼ」と返したそうです芭蕉は技術だけが俳句を構成するとは考えていませんでした。その対象物、あるいはイメージが新しい角度から見られた時、何か別の意味が付け加えられ、明らかになった時に得られる洞察・直感こそが俳句を構成するとしていました。
銃を否定するために単純に銃を廃棄するのではなく、何か別の役割を与えることを「Disarm」では選択したのですね。
現状では一山いくらの銃も、博物館級のものも同じようにシュレッダやガスバーナーを使って寸断して、屑鉄として処理します。
▶ GunBustersUSA Intro – YouTube
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