イギリスの新聞記者、ドーバー海峡横断鉄道に3Dプリンタで印刷した拳銃を持ち込む実験に成功
イギリスとフランスをドーバー海峡横断トンネル経て結ぶ国際列車「ユーロスター」に、先日から世間をにぎわしている3Dプリンタ製の拳銃は持ち込めるのでしょうか?イギリスの新聞記者が実験を行い、物議をかもしています。
実験を行ったのは日曜紙「Mail on Sunday」の記者。1700ドル(約17万円)の3Dプリンタを購入し「Liberator」を出力、バラバラにして「ユーロスター」に持ち込みました。
「Liberator」からはファイアリングピンである釘と.380口径弾丸は省略されていたということで、数少ない金属パーツを取り外せば金属探知機にかからないのでこの結果は当たり前といえば当たり前。
しかし釘にしても弾丸1発にしても、その気になれば色々なところに隠せるものですから、今回のように高セキュリティのエリアに拳銃を持ち込めたというのはちょっと注意すべき事態です。
トイレで組み立て中。
座席で銃を持つ記者。
デッキでの撮影。
「Liberator」は単発式で発射のたびに銃身を交換しなければいけません。そのため乱射事件で大量の死傷者が出る、ということにはなりません。発射に失敗して射手が大怪我をする可能性も高く、実用的ということもありません。
しかし、犯罪に用いられる銃の多くは立派な銃ではなく「zip gun」や「サタデーナイト・スペシャル」と称される密造銃や粗製拳銃という統計があります。これらが例えば空港の保安区画内やVIPの出席する晩餐会など拳銃があるべきでないところ、これまでならありえないところに忍び込んでくるとすれば話は変ってきます。登録もなにも必要がなく、誰でも家庭で作れて、しかも廃棄も簡単な単発式拳銃は世界の治安にどのような影響を与えるのでしょうか。
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