アートとデザイン

ビリー・ジョエルと「New York State Of Mind」を競演するのに必要な4つのこと


とある大学の講演会兼ミニコンサートにやってきた伝説的歌手、ビリー・ジョエルが「あなたと一緒に演奏させてください」という飛び入りの学生の伴奏で「ニューヨークの想い(New York State Of Mind)」を歌った、という動画が話題となっています。なぜジョエルは申し出を快諾してくれたのでしょうか?この動画には、大きなチャンスをつかむのに必要なことがまとまっています。

1. 普段からアピールして根回ししておく

「その辺りはファンクラブの人みたいだね。みんな君を見てる」とヴァンダービルト大学の新入生、マイケル・ポラック君を指名するビリー・ジョエル。事前に根回ししておくと周りがきちんと盛り上げてくれます。

2. 知り合いの名前を出して信用を得る

「『ニューヨークの想い』が一番大好きなんです。リッチー・カナータと演奏したこともあります」とマイケル君。リッチー・カナータはビリー・ジョエルの初期のバックバンドのサキソフォン奏者で、「ニューヨークの想い」のレコーディングもこの人とでした。ちゃんとピアノが弾ける人間であることが伝わります。

3. 「手間がかからない」こととメリットを提示する

「一緒に演奏していただけませんか。よかったら伴奏もできますけど……」というのは、ピアノ・マンとして名高いビリーには必要のないことですが、観客が盛り上がるのがもう分かっていて断るのはビリーにとって損というものですね。

4. パートナーとして十分な技術を確保する

「弾けるの?ほんと?どのキーで?」と聞きつつ簡単に打ち合わせ、やがて鳴りだすピアノ。ビリーは酒場でピアノを聴いている風の演技でさらに盛り上げていきます。「こいつはどうだい、なかなか弾ける奴じゃないか」というジェスチャーに、歌手とファンではなく、ミュージシャンどうしの絆が生まれたのが現れています。

そしてもちろん勇気を出して申し出ることがチャンスをつかむにはもっとも重要なこと。「みんな彼の名前を憶えておいてくれ、マイケル・ポラックだ。チャンスをつかんだ男だ」……デビュー当時、バーでピアノを弾きながらチャンスをじっと待ち続けたビリーの言葉がとても印象的ですね。

動画はこちらから。
Billy Joel: An Evening of Questions and Answers and a Little Bit of Music – YouTube

原曲はこちら。1978年、イギリスBBCのテレビ番組中のライブ演奏です。サクソフォンのリッチー・カナータも登場しています。
New York State of Mind – Billy Joel (1978) – YouTube

関連記事

6歳の少年が熱演するビリー・ジョエルの「ピアノ・マン」の弾き語り動画 - DNA

突然ギターショップに現れた少年の歌うブルースがすごすぎる - DNA

90年代の偉大なるギター・リフ50連発メドレー - DNA

もう「何それ」とは言わせない……ユーフォニアム1本で「ファイナルファンタジー4・ボスのテーマ」の全パートを演奏する動画 - DNA

「全然知らない人とコラボが決まった瞬間」エピソードいろいろ - DNA

天才・モーツァルトが10歳で作曲した未発表ピアノ曲の初演動画 - DNA

この記事をブックマーク/共有する


前後の記事

DNAをこれからもよろしくお願いします!

Facebook上のコメント一覧