反動制御システム入り新型短機関銃「KRISS Vector」の不思議な動きをとらえたスローモーション動画
先日、日本でもKSC社からエアーガン版が発売になり、さらにKWA社からはSHOTショーで電動ガンバージョンの制作が発表された新進の短機関銃「Kriss Vector」。45口径をかなり速いサイクルで射撃するにも関わらず、反動制御システムによってほぼ銃口が跳ね上がらないこの不思議な銃の発射シーンをスローモーションで撮影した動画です。
最初のほうは説明になります。スロー再生は3:00あたりから。発射から一瞬遅れて、通常の跳ね上がる反動とは違う「しゃっくり」のような動きを見せます。
Kriss Vector – Slow Mo #ShotShow 2013 – YouTube
室内などの近距離での戦いでは、可能な限り早く敵を無力化する必要があります。そこで編み出されたのが「ダブルタップ」という射撃法。同じ場所になるべく素早く2発を撃ち込めば、防弾チョッキを着ていようと麻薬で痛みの感覚がなくなっていようとほぼ確実に動きを止めることが可能です。
ところが、あまり強い弾薬を使うと反動が強すぎて2発目の照準が遅れます。どうすればこの跳ね上がりを抑えられるのか。50年代に作られた射撃競技用ピストル「MC-3」は銃身線を極端に下げて対応していましたが、「KRISS Vector」はよりアクティブに跳ね上がりを抑制しています。
これが反動制御システム「Super V」。発射とともに、カウンターウェイトが下向きに動き、跳ね上がりを相殺します。発射と完全に同期して相殺するわけではないので手の中で上下に震えるような感じになるはず。
2006年にアップロードされた、おそらくVectorのプロトタイプ動画。ものすごい勢いで射撃していますが、銃身線はほぼゆれていません。
the KRISS Super V Sub-machine gun – YouTube
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