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「Googleで最も不愉快な仕事」は正社員ではなく契約社員が行っている


群を抜く精度であっというまに検索エンジンのデファクトスタンダートとなったGoogle。私たちのWeb生活に関するあらゆるインフラを提供する一方、そのオフィス環境の快適さも有名。福利厚生から3時のおやつまでまさにいたれりつくせりなわけですが、どんな仕事にも暗部はあるもの。「Googleで最も不愉快な仕事」は正社員ではなく身分が不安定な契約社員達に押し付けられているのです。

「Googleで最も不愉快な仕事」とは

オンラインサービス最大の敵は獣姦、死体性愛、児童ポルノ、四肢切断(残虐なもの。断頭や自殺服務)、「おむつポルノ」のような過度のフェティッシュ、児童ポルノなどの「不適切なコンテンツ」です。

こうしたデータを流通させるのにGoogleのサービスは「うってつけ」。多少こみいった場所に隠しても、高機能な検索エンジンが確実にそのコンテンツまで導いてくれますし、画像検索やYouTubeによって個人で強力なダウンロードサーバーを用意しなくてもよくなりました。

もちろんGoogleもただ見ているだけではありません。自社のサービスがそうした不法なデータの温床になってしまわないよう、かなりの人数でデータをチェックするグループがあるのですが、この監視係の仕事がハンパないほどにキツいのです。

使いつぶされる契約社員たち

ある男性は大学の政治学科を卒業後、活発にログインしていたソーシャルメディア上でGoogleのリクルーターに声をかけられ、契約社員として不法コンテンツの監視を行うことになりました。

名の通った大企業で至れり尽くせりの福利厚生を得て働く。順風満帆のように思われましたが、1日に1万5千枚もの画像をチェックするなどその労働は実に過酷。しかも普通の内容ではありません。口にするのもはばかられるほどにひどい内容の画像を1日中見つめ続ける必要があるのです。あまりにひどい内容なので、仕事について誰にも相談することができません。

役所のセラピストが会社にやって来て、なんでもない親子の写真を見せるテストを行った際「こいつら狂ってる!(※編注:近親相姦の画像ととらえてしまった)」と考えてしまったことで、自分の精神は病んでしまっていると気づいた男性は、会社に治療の補助を願いでましたが、政府指定のセラピストとの面会1回の費用を提供しただけで、後は退職して自分でセラピストを見つけるよう男性に告げました。つまり契約の解除を申し渡されたのです。

Googleの暗部

使いつぶされてしまったのはこの男性だけではありません。YouTubeにアップロードされる動画を監視するチームは24時間稼働ですが、夜間シフトの人たちは夜10時から朝8時まで毎日斬首などの残虐動画や児童ポルノを見るハメになっています。中には自らの命を絶った人もいます。

こうした監視チームの仕事はGoogleのサービスの質の向上にはもちろん、インターネットの未来についても大きな意味を持っています。しかし、その過酷な仕事の内容についてはほとんど語られることはありません。

華々しい仕事をしてスポットライトを浴びる人がいる一方、こうしたつらい労働をする、光の当たらない人がたくさんいる。そしてそういう人たちは「故障」するとどんどん「交換」されてゆく。Googleの、インターネットの暗部には人間的とはとてもいえない状況があるのです。

ソース:Tech Confessional: The Googler Who Looked At The Worst Of The Internet

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