科学と技術

地上最速の男、ウサイン・ボルトのすごさが分かる動画いろいろ


はるかな高みを目指すことで、人類の限界を少しずつ広げてくれるアスリートたち。このたび、2012年ロンドン・オリンピックの100m走で金メダルを奪取したウサイン・ボルトもチャレンジを続ける一人です。彼の速さはいったいどういう意味をもつのでしょうか。単に記録としてではなく物理法則や競技の歴史を踏まえて彼のすごさがよく分かる動画です。


地球上でものを落下させると、毎秒9.8m/sずつ加速していきます。3m落下するころには時速約30km、飛込競技では最終的に時速50kmにもなります。

ではこのように、ボルトが10mを走り抜けるのと、飛び込みで10m落ちていくのではどちらが速いのでしょうか?

こちらはボルトの速度データ。波をうっているのは地面を蹴った瞬間に大きく加速するため。

まず、石か何かを落とした場合、1.74秒vs1.43秒で石の勝ち。

しかし、飛び込み選手はまず上にちょっと飛び上がってから落ちるので、その分を加味すると100分の3秒差でボルトの勝利となります。

Usain Bolt vs. Gravity – YouTube

記録面でのすごさが分かる動画はこちら。

初回オリンピックから現在までの100m走者を年代別で並べたもの。ボルトが一番右、そして1896年の初回オリンピックが一番左の3人となります。

全員が同時にスタートした場合、ボルトがゴールした時には初回オリンピックのトップランナーは20m後ろにいます。これはすごい。

すごいところその2。オリンピックで100m走を連覇したのは史上3人目。1906年のアーチー・ハーン、1988年のカール・ルイスに次いで。ほぼ毎年勝者が入れ替わるという熾烈な争いです。

これはボルト自身の才能もあるのですが、短距離走の技術の向上の結果でもあります。右端は8歳から16歳までのトップ短距離走者の記録。

現代の8歳と初代銅メダリストの記録の差はわずか1秒以下。

現代の15~16歳は1980年の銀メダリストに匹敵します。トレーニングや道具、栄養学などあらゆる研究がこのような進歩を人類にもたらしたというわけですね。

動画はこちらから。
Usain Bolt’s Gold in the 2012 Olympics 100 Meter Sprint – All the Medalists – YouTube

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