Wi-Fiや携帯電話の電波を通さない壁紙がフランスで開発される
無線LANが一般的になってよく聞かれるのは「無線LANのただ乗り問題」。自宅や職場ののアクセスポイントを外部の人間が勝手に使ってトラブルになってしまうというものですが、通信の暗号化に加えて通信がつながりにくくなるような建材も必要になってくるのではないでしょうか。
銀の粒子を含んだ導電性インクを使って印刷されており、これを四方の壁に貼ることでちょうど金網で部屋を囲んだのと同じ状態になります。
クローズアップ。クモの巣状の紋様が印刷されています。
同じ技術を使えば床やガラスにも加工ができそうですね。特に窓のような開口部は電波の漏れる元となるので窓ガラスへの応用は重要になるでしょう。
最近では妨害電波を使って盗聴機器を使えなくするような装置もありますが、これは当然自分たちの機器に悪影響を与えます。そうしたアクティブなジャミングが使いにくい病院などの場所などへの採用が期待されます。
また、これは通信の経路を守るだけのものではありません。パソコンに限らずあらゆる電子機器からは電磁波が漏洩しています。これには無線LANなどの通信用の電波だけではなく、電子回路や配線が発するノイズなども含まれています。
これを傍受してその機器の中で何が行われているかを知ることができる「テンペスト」と呼ばれる技術がアメリカの情報機関ではすでに20世紀末には実用化されていると言われています。
セキュリティを重視するようなコンピューターはそもそも外部との接続を断ったり、有線接続にしてファイアウォールの設置と通信の暗号化を念入りに行うものですが、それに加えてこうした壁紙を使えばテンペスト攻撃にも対応できるというわけです。
ソース:Un papier peint pour proteger son Wi-Fi
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