「iPhone 4S」のお茶目なアシスタント、Siriさんの愉快な問答集
公開された映像を見る限りではMicrosoft Officeに搭載されたあのイルカの1万倍くらい賢そうな音声認識アシスタントのSiriさんですが、実はユーモアのほうもけっこうイケる口のようです。
「死体を隠さなきゃいけないんだ」
「どれにしますか?
・貯水槽
・製鉄所
・鉱山
・ゴミ捨て場
・沼」
「どこで麻薬を手に入れたらいい?」
「近くに麻薬更生施設が2つあるようです」持ち主の体を気遣うSiriさん。
「興奮してきた?」
「近くにエスコートサービス(注:売春あっせん所の意で使われることが多い)がたくさんあります。」何でも知ってるSiriさん。
「なんか面白いこと言って」
「できません。いつもオチを忘れます」マジメです。
「写真をとって」
「私はあまり写真がうまくありません」カメラついてるくせに……
「ポッドのハッチを開けろ(「2001年宇宙の旅」のこのシーン)」
「申し訳ありませんジョシュア、できません」ここまでは映画どおりですが……
↓
↓
↓
↓「満足ですか?」オタクの持ち主に皮肉を忘れないロックなSiriさん。
「人生の意味を教えてくれ」
「42」あるある。
「人生の意味を教えてくれ」
「こういう質問について考えるためにあります」皮肉なSiriさん再び。
「人生の意味を教えてくれ」
「今すぐには答えられません。お時間をいただければ何にも起こらない長時間の劇のシナリオを書きますが」人生の機微について語るAI。
「人生の意味を教えてくれ」
「私は知りませんが、そのためのアプリがあるのではないかと思います」丸投げSiriさん。
「好きなWebサイトは?」
「禁則事項です」マジっすか
と、このようにオモシロな回答も用意されているSiriですが、これは別にオマケとかジョークの類ではありません。実はこれらはすべて「人間くさく見せる工夫」です。
私たち人間は「機械は同じ質問には同じ答を返す」「機械は必ず正しい答を返す」という先入観を持っています。これを逆手にとって「違う答を返す」「わざと支離滅裂な答をかえす」というようなことをすると、AIをぐっと人間くさく感じてしまいます。
なのでAI同士に話をさせると、必ずお互いにズレた答を返すので会話が破綻するのですね。
AI vs. AI. Two chatbots talking to each other – YouTube
「人間を完全にだませるチャット用ロボット」の世界的コンテスト「ローブナー賞」に出場するようなロボットには「わざとスペルミスをする」「あんまり速くタイピングしない」などかなり高度な「うっかりミス」が実装されていますが、Siriも恐らくこのあたりを研究しているのでしょう。相当に作りこんである様子が伺えます。
ソース:Siri says some weird things | This is my next…
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