ホンダのASIMO、Kinectを使って人間の動きを学習できるように進化
ロボットが地球を支配できないのは「プログラムされた動きしかできない」というのが理由なのですが、その障害を取り除く一歩となるシステムが開発されました。XBoxのモーションコントローラー「Kinect」を用いたシステムにより、人間の動きを見て真似をする機能が追加されたようです。
動画はこちらから。
ASIMO Copies Your Dance Moves – YouTube
動画ではオジサンのダンスを真似るのに使われていますが、本来の用途はもちろん産業用。複雑な作業をAsimoを覚えさせるのに、人間が実際にやって見せるために作られました。
ASIMOが自分の手足をぶつけたりしないよう自動的に避けたり、人間との間接の構造の違いを自動的に補正したりする処理を、ほぼリアルタイムでやってのけている辺りはさすがホンダ。現在はKinectとそれにつながったコンピューター経由で処理しているようですが、そのうちASIMOの頭部のカメラを使って同じシステムが実現できることでしょう。
こちらはダ・ビンチ社のリモコン手術装置でブドウの皮を剥いている動画。遠隔地からリモートコントロールで手術ができるという器用なロボットですが、おそらく将来はこうしたロボットに医者の動きを覚えさせる、というのにも役に立ちます。
Da Vinci surgical robot peeling a grape at Southmead Hospital event – YouTube
また、ジェスチャー機能が強化されました。人間型のロボットでありながら、顔や口などがないASIMOは、ジェスチャーで感情を表現するしかありません。入力されたテキストの文法を解析し適切なジェスチャーを選ぶことができるようになったほか、ジェスチャーの激しさを調節できるようになったとのこと。ものすごくお喋りにも、控えめな感じにも自由自在に変身できます。人間に混じって働くには、こうした機能は必須となるでしょう。
工場の生産ラインで親方職人に怒られながら仕事を覚えたり「バッテリー切れそうなんで休憩行っていいですか」と聞いてくるASIMOが見られる日もそう遠くないのかもしれませんね。
ソース:Asimo Can Copy Your Dance Moves – IEEE Spectrum
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