第2次世界大戦中、撃墜されたパイロットが持ち帰ったパラシュートから作られたウェディングドレス
プリーツやフレアを入れて裾を膨らませてパラシュートのシルエットを模した「パラシュート・ドレス」と呼ばれるスタイルがありますが、これはまさしくパラシュートの布から作られたドレス。しかも、持ち主の命を救ったという逸話のついた由緒正しき一品です。
1944年の夏の夜、アメリカ空軍のヘンシンガー少佐は日本のYowata(編注:北九州の八幡市?)爆撃に参加します。
ところがその帰り道、中国上空でエンジンに火災が発生。辛くもパラシュートを着けて脱出した少佐はパラシュートにくるまり仲間と救助を待ったのです。
少佐はよっぽど気に入ったのかそのパラシュートを持ち帰り、終戦後の1947年、婚約者のルースさんに「これでウェディングドレスを作ってくれないか」とパラシュートを手渡しプロポーズします。
絹の輸出国であった日本や東アジアの国からの輸入が途絶えていたため、このパラシュートはナイロン製。当時は絹と比べてまだまだ厚かったため「このかさばる代物」をどうやってドレスに仕立てたものか、と悩んだそうです。
そして映画「風とともに去りぬ」に出てきたドレス風にしようと、お手伝いのお針子さんと一緒に縫い上げたのがこのドレス。パラシュートの縫い目をそのまま利用し、ドレープを作っています。
その後、少佐とルースさんの娘達にも着られた後、ドレスはスミソニアン博物館の1億点を超えるコレクションの1つとして寄贈されました。
終戦直後で物が不足していた中、パラシュートのような巨大な布は世界のあちこちで重宝されたようで、こうしてドレスに仕立て直すのは決して珍しいことではなかったようです。こちらも先祖代々伝わる「パラシュートドレス」。スカート部分がパラシュートなのだとか。
Prepare yourself. « Don’t eat the flowers
ソース:Parachute Wedding Dress | Newsdesk
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