「ビンラディン殺害作戦」で謎の「ステルス・ヘリコプター」が使われた可能性が浮上
先日、イスラーム過激派組織「アルカイダ」の首領、ウサマ・ビンラディンを殺害すべくアメリカが特殊部隊を送り込んだ作戦は無事に成功したものの、米軍側もヘリコプターを撃墜されるという被害を出しました。そのヘリの破片の一部が「こんなパーツ見たこともない」と専門家の間で話題を呼んでいます。
作戦中に撃墜(発表では故障による不時着)されたヘリは、機密保持のため作戦終了後に大部分が爆破・焼却されました。しかし、ビンラディンの隠れ家にはこんな破片が残されていました。
尾翼部分のブレードのようなのですが、見慣れないお皿状のパーツがかぶさっています。
こちらは特殊部隊がよく用いているUH-60 ブラックホークのバリエーション、MH-60型。ブレードの形や枚数がまったく違います。
ジェット戦闘機よりもはるかに低速で飛ぶヘリコプターをステルス化する場合、対レーダー性能はもちろんのこと静穏性や赤外線対策が非常に重要になってきます。ブレードの枚数や形状は騒音に大きな影響を与えることから「ブラックホークにステルス・静穏性を高める改修を施した新型ヘリではないか」と考えられています。
ここまで来ると新造ですね……。
ローターは、ユーロコプター社がBlue Edgeという、ブレードが作る空気の渦どうしの干渉を低減し音を弱めるものを開発しています。おそらくはこれに似たようなものが使われているのではないでしょうか。
Eurocopter Moves One Step Closer to ‘Whisper Mode’ | Autopia | Wired.com
実際に音を聞き比べてみましょう。バルバルバル……という周期的なパルス音が減り、通常のジェット機のような音に近くなっているのが分かります。
YouTube – Eurocopter Blue Edge rotor blade noise reduction
素材もなにやら特殊なものが使われていたらしく、事故の現場からは「分厚くコーティングされた布のような物」がたくさん発見されているとのこと。
YouTube – Top Secret Stealth Helicopter Program Revealed in Osama Bin Laden Raid
破片はパキスタン当局によって回収されましたが、米国関係者はこれらが中国軍部の手に渡るのではないかと警戒しています。
英国紙「Mail」の報道では「ヘリコプター4機で突入」とありますが、墜落が現地で報じられたときは「2機のうち1機が墜落」とありました。当時の混乱を考えると数の誤認の可能性は高いのですが、もしかしたらそのすぐそばであと2機、音も立てずに飛んでいたかもしれません。
ソース:Stealth Helos Used In Osama Raid
Mission helo was secret stealth Black Hawk – Army News | News from Afghanistan & Iraq – Army Times
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