科学と技術

カワサキのネオクラシックな新バイク「W800」の詳細がリーク、仕様も一部明らかに


カワサキのバイク、と言われて何を想像しますか?と聞いたら「ゼファー」や「ニンジャ」などのハイパフォーマンスなものを思い浮かべる人が多数派だと思いますが、実はエストレヤのようなレトロな雰囲気のバイクも、なかなかの高評価を得ています。そんな中、レトロなロードスターの王道中の王道、「W」シリーズの排気量を773ccとボアアップした「W800」の資料がリークしており、細かいスペックなどが明らかになっています。


先代の「W650」は目黒製作所時代のメグロK型、さらにそこからカワサキが改良を加えたW1をモチーフとし徹底的にレトロ感にこだわったバイクとして人気を博しましたが、排出ガス規制強化により2008年に生産終了となりました。

このW650のボアを拡大し、773ccに排気量アップしたのが今回の「W800」。1速のギア比の見直しとインジェクション化を行ったこのエンジンは、2000回転でトルク最大になるという中低速での取り回しを重視したセッティングになっているそうです。唯一残念なのはキックスターターが廃止になったことでしょうか。

リークしたPDFによるとスペックは以下の通り。

空冷4ストローク並列2気筒SOHC 8バルブ(編注:4バルブの間違い?)
排気量(cm3): 773cm^3
ボアxストローク(mm): 77.0×83.0
圧縮比: 8.4:1
点火方式: デジタル(編注:CDI?同社のエストレヤではフルトランジスタ)
潤滑方式: ウェットサンプ方式
始動方式: セルモーター
燃料供給方式: フューエルインジェクチョン(34mm × 2 サブスロットル付き)
トランスミッション形式: 5段リターン
クラッチ形式: 湿式多板
駆動方式: チェーン

ギヤ・レシオ
1速: 2.353(40/17)
2速: 1.590(35/22)
3速: 1.240(31/25)
4速: 1.000(28/28)
5速: 0.851(23/27)
1次減速比: 2.095(88/42)
2次減速比: 2.467(37/15)
フレーム: 高張力鋼ダブルクレードル

タイヤサイズ(前): 100/90-19M/C 57H
タイヤサイズ(後): 130/80-18M/C 66H
ブレーキ(前): シングルディスク300mm ツインピストン
ブレーキ(後): ドラム 160mm
サスペンション(前): 39mm径テレスコピック
サスペンション(後): ツインショック プリロードは5段階

全長×全幅×全高(mm): 2180×790×1075
シート高(mm): 790
軸間距離(mm): 1485
最低地上高(mm): 125
車輌重量(整備)(kg): 216
燃料タンク容量: 14リットル

W650は、49馬力とやや非力で北米市場では「トライアンフのクローン」という認識だったようですが、排気量アップにより改善が見込めるはず。もし車両価格の上昇を抑えられれば、トライアンフの強力なライバルになるのではないでしょうか。

ソース:Kawasaki W800: a bigger retro | Hell for Leather

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