科学と技術

ビンテージな35mmフィルムカメラをデジタル化するアタッチメント「I’m Back」


ビンテージなフィルムカメラのボディやレンズを、なんとかデジタル時代にも活用したい……そんな試みは20世紀末から本当にたくさん出てきては消えてきましたが、ここに来て新たな挑戦者「I’m Back」が登場。Nikon Fを始めとするビンテージな35mmフィルムカメラをデジタルカメラに変身させます。

「I’m Back」はフィルムカメラの画像をデジタルで記録することができるようになる「デジタルバック」の範疇になるデバイス。名前もその辺りを意識したダジャレになっています。最初期のデジタル一眼レフ、Kodak DCS 400シリーズに似たデザイン。

レンズからの映像を直接センサーに投影するのではなく、フォーカシングスクリーンに写し、その画像を内部のレンズで縮小した後、センサーが読み取るという仕組み。こうすることで小さなセンサーでも35mmフィルムと同じ画角や被写界深度が得られます。この辺の仕組みはニコン最初期のデジカメ「E3」などと似ています。

背面にはデジカメならではの操作ボタンと2インチの液晶ディスプレイを搭載。画像はMicroSDカードに記録されます。

画像の確認や各種設定が出来るのはもちろん、ライブビューファインダーとしても使用可能です。

装着にはまず三脚穴にバヨネットマウントを接続。

そして本体をこれにひっかけます。携帯性も十分に高そうです。

サンプル画像。いかにもビンテージなフィルムカメラ、という雰囲気になりますね。フォーカシングスクリーンの位置をチューニングすればもう少し精細な画像になるのではないでしょうか。

対応機種は以下の通り

Nikon F, Nikon F2, Nikon FM, Nikon FE, Nikon S2, Canon F1, Canon A1, Canon AE1, Pentax ME super, Pentax spotomatic, Pentax K1000, Praktica b200, Praktica MTL, Contax II, Contax RTS, Contax G2, Olympus OM1, Olympus OM2, Minolta Dinaxx 7000, Olympus OM10, Yashica JP, Yashica FX3, Leica M, Leica R, Diana F, and Diana F mini cameras

動画はこちらから。2万ユーロ(約260万円)の出資を募ったところあっという間に集まってしまいました。先行発売として225ユーロ(約3万円)出資すると購入可能なので、気になる人はいかがでしょうか。

フィルムカメラのデジタル化は本当に色々な試みがありましたが、多くはワンオフや試作止まりで、発売にこぎつけることなく歴史の闇に消えていきました。こちらの記事ではその歴史について簡単にまとめていますので、興味がある人は御覧ください。
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ソース:I’m Back® pro. Low cost 35mm digital Back by Samuel Mello Medeiros — Kickstarter

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