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映画監督のジェームズ・キャメロンだけど何か質問ある?


80年代以降の映画史において、大きなインパクトを与えてきた映画監督ジェームズ・キャメロンがネット掲示板「Reddit」にて自身の作品や映画作りのコツ、裏話、裏設定などかなり赤裸々に語っています。日本のコミック「銃夢」の映画化は今どんな感じで進んでいるのでしょうか?


映画監督ジェームズ・キャメロンの影響はもう数えるのが大変です。「アビス」「エイリアン2」「ターミネーター」など、作品名を見ればその業績のすごさが分かります。作品の内容が素晴らしいのはもちろん、「タイタニック」におけるCG合成や「アバター」の3D撮影などによって、現代的な映画の作り方・テクノロジーに大きな影響を与えてきました。

現在は「アバター」の続編を撮影する一方、2年前からベジタリアン生活を始め、環境保護運動にも積極的に参加。環境保護をクローズアップしたTVシリーズの制作も行っています。

タイタニックについて

Q:
まだディカプリオとは連絡とってる?彼のキャリアを押し上げたのはあなただと思うんだけど。

A:
僕が思うにレオナルドは「タイタニック」を撮影した時にはもう売れっ子の道を進んでいたよ。ハシゴの1段、2段は飛び越える手助けになったかもしれないけど、彼は同世代で最も才能豊かな俳優だし、きっと自分の力で有名になったと思う。連絡をとっているかって?たまにね。親しくはあるけど大親友というわけじゃないんだよ。

Q:
現場であったもっとも印象深い出来事は?

A:
レンズの前で起こった魔法、まさに魔法としか言えない瞬間、といえば「タイタニック」のキスシーンだろうと思う。あの夕日を見てみんなピンときてその僅かな時間をモノにするために走り回った。時間がないからリハーサルもなし。でも俳優はみんな素晴らしい演技をした。2テイク撮影して1本はピントはずれ、もう1本は半分ピントが甘かった。使ったのは半分ピントが甘かった方。でも美しかった。

Q:
この画像についてはどう思いますか?

A:
2人が浮かぶドア板に乗れば助かったのでは、という実験だね。でもこれは2人の救命ベストを板のしたに押し込まないといけないんだけど、あの状況では脱げないよね。それから実験で無視されているのはマイナス2度の海水の中、19歳の男の子が真夜中にこれができるかということだ。ちょっと荷が重いだろうね。

Q:
ニール・デグラス・タイソンが「『タイタニック』の星図が違う」って言ったみたいなことを聞いたらどんな気持ちですか?

A:
特に恥ずかしいということはなくて、なぜならそういうのはちょっと些細すぎる問題だし、それで映画が楽しめないというなら優先順位を考えなおしたほうがいいんじゃないかと思うからだ。僕は完璧主義者だから、彼に正しい星図を調べて、映画を修正しておいて欲しいって言ったんだよね。だから今見れば空の様子は正しいはずだ。

Q:
「タイタニック」が世界最大興行収入を記録した時にジョージ・ルーカスから送られたこれをあなたは今も持っていますか?

A:
もちろん。「ヴァラエティ」だったか「ハリウッド・リポーター」だったか忘れたけど、雑誌に全面広告を買って、これを出してくれたんだよ。素晴らしいことだ。あとでお礼の手紙を書いたよ。

映画の作り方・クリエイティブである方法など

Q:
あなたの映画の中ではいつも登場人物が「ゴーゴーゴー!!!」と叫びますがこれは何が元なのですか?意識的なものなのか、それともたまたま続けているだけのことなのでしょうか。

A:
僕の話し方だね多分!実際そんなセリフがあるシーンの台本を書いたよ。ラップトップの画面に今も見えてる。まず軍ではみんなそんな風にしゃべるんだ。なぜなら、特に通信機を使うと、やりとりが止まってしまうことがあるから大事なことは3回叫ぶんだよ。だから深く潜るときは「潜行!潜行!潜行!」といえば途中で通信が妨害されても通じる。

さて今書いたのを書き換えよう。筋がバレちゃったからね。

Q:
クリエイティビティをなくさないためにやっていることはなんですか?

A:
運動したりヨガしたりだね。それから関わってるプロジェクトと同じ分野の本や映像を見たりすることもある。作業中だったら自分が書いたものを読み返すかな。それから好きな画像や写真の膨大なアーカイブがあって、それを眺めたりもするよ。

Q:
あなたが聞いたもっともよいアドバイスは何だった?

A:
映画監督としてはロジャー・コーマンの「撮影は大変なんだから監督はできるだけ座るんだよ」だね。でも実はこの教えを守ったことがないんだよ!いつも僕は初日に自分の名前のイスを「どけろ!使わないから!」って言っちゃうんだ。

でも撮影が3/4終わると疲れてきて、ロジャーのアドバイスに従っちゃうんだけどね。

Q:
あなたは数々の名作を撮っていますがいつも現場に立つモチベーションはどこから湧いてきますか?

A:
役者さんや特撮の人、エンジニアとか、すばらしいと思える人々と一緒に働くことから来ている。みんなで一緒に問題を解決して目標を達成するあの感じが好きなんだ。だから深海の探検は映画作りとあまり変わらないことだと思ってる。

Q:
映画作りで一番好きなことはなんですか?

A:
俳優たちと協力しあって、そのシーンの一番重要なところを突き止めようとしている時は好きだ。。

台本は1年位前に書いたかもしれないけれど、その日そのシーンを撮影するまさにその時にクリエイティビティが必要になる。台本に現れない魔法を見つけた時は最高だね。

Q:
「こりゃーできないよ。やめるしかない」と思ったことはありますか?

A:
あるね。どの映画でもそう思ったことはある。やめようとは思わないがやったら死んじゃうだろうなと思うことはある。なんとかやってきたけど「アバター」は一番キツかった。使い物になる映像が撮影できたのが4年計画の3年目だったんだ。

Q:
最も影響を受けた映画はなんですか?

A:
ズバリ、最初に影響を受けたのは「2001年宇宙の旅」だ。今でも好きかどうかというとまぁそうでもないかもしれないけれど、僕の中では特別な作品だ。あれを見て僕は「映画が好きな人」から「映画を作りたい人」に変わったんだ。あのビジュアルを作る方法を実験しはじめたのさ。

Q:
あなたにとって2014年で最高の映画はなんでしたか?

A:
今年2014年はインスパイアされるような作品はまだないかなぁ。2013年は「ゼロ・グラビティ」だね。最優秀作品になってほしかったし、アルフォンソ・キュアロンが最優秀監督になってほしかった。それからキャプテン・アメリカはあのジャンルの中では面白い。デジタル世界の監視・盗聴や、社会のダークサイドのアイディアを詰め込んであるからね。

Q:
自分の映画のなかで一番好きなものはなんですか?

A:
たとえば5人の子どものうち、誰が一番かわいいかなんて答えられないだろう?映画も同じなんだ。どの映画も冒険の旅であり、何かしら学ぶし、その時点での自分の人生を反映したものだといえる。いつだって今作っているものが好きだね、今は「アバター2」「3」「4」かな。

Q:
どの作品が一番大変でしたか?

A:
体力的に最も大変だったのは「アビス」だね。なぜなら週6日、1日10時間の潜水が10週間続いたんだから。これは1日7~8回のダイブなんだけど、誰もそんなことをやったことがなかった。精神的に大変だったのは「タイタニック」だね。あれのポストプロダクションの時、産業全体が僕らのバカさ加減を嘲笑していたんだから。でも最後にはみんな納得したと思う。作るのが大変だったのは「アバター」だ。編集がとにかく大変だった。

Q:
グリーンスクリーンの前で一人で演技してもらう時に「こんなことをやるために役者になったんじゃない」って言われたらどうする?

A:
みんなグリーンスクリーンについて考えが違うからね。舞台育ちの役者さんは一人で演技したり道具や背景が無くても、そういうのに慣れてるから大丈夫なことが多い。そうした何もないところに何かを生み出すのが役者の力、魔法だと知ってるしね。その他の人はあまりグリーンスクリーンを好まないようだ。だから問題が起きないようキャスティンする前に十分相談しておくのがいい。何かやってもらうのに追加で支払うなんてことにはなりたくないからね。

映画作りのテクノロジーの進歩について

Q:
次に映画に起こる進歩は何になると思いますか?Oculus Riftについてはどう考えていますか?

A:
仮想現実(VR)体験と、映画的な物語の技術の合体には個人的にすごく興味があるね。個人の選択によって物語の進行が変化するんだ。面白いと思うよ。技術的に困難だし高くつくと思うけど、実験的で興味がある。楽しそうではあるけれども映画産業全体を変えることはないかな。VR技術には詳しいけれどもOculus Riftを使用した技術はまだ見たことがないんだ。興味はあるし来月あたりには見られると思う。でもVRについてはその始まりのころから知ってるからね。実際「アバター」はVRに関する映画なんだし、制作にあたってもVRが使われた。CGパートは「バーチャル・カメラ」を使ってあたりの仮想空間を撮影してできたんだよ。

Q:
やってみたいけれども技術が追いついていないようなプロジェクトはありますか?

A:
カメラの画像センサー技術の向上でより大解像度、大きなフォーマットで撮影して、編集時にフレーミングを上下左右に動かせたらいいなと思う。今すぐはできないけど数年先にはできるだろう、と思っていることはいっぱいあるよ。

Q:
ここ30年の重要な作品のいくつかはあなたのものですが、映画産業は将来どうなると思いますか?例えばデジタルvsフィルムとか24vs48fpsとかIMAXとかそういう感じの話です。

A:
48fpsというのは僕にとってはフォーマットではなくて道具だね。BGMのようにしかるべき場所で効果的に使うものだ。すべての映画は3Dで撮るべきだと思っている。映写はもっと明るく精密でないとダメかな。僕らがスタジオの映写室で見るクオリティを劇場でも再現してほしい。今はまだまだだね。

スクリーンサイズはもっと大きくなってほしい。ストーリーテリングについては、ハリウッドはテレビドラマの手法をもっと研究したほうがいいだろう。キャラクターにもっと注目して、爆発・火災を少なくすべきかな。短期間で採算をあげるいわゆる「テントポール映画」はうるさく早すぎて不愉快だね。

普段の生活のこと・環境保護運動について

Q:
シャワーで歌うお気に入りの曲は?

A:
気分によるね。攻撃的なときは「ワルキューレの騎行」だけど、ブルース・スプリングスティーンの時もある。

Q:
「マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン」じゃないの?

A:
セリーヌ・ディオンほど高音が出ないんだよ。

Q:
オフの時間にする好きなことはなんですか?

A:
家族、子どもと一緒にいるのが一番好きだ。個人でやるのはスキューバダイビングやフリーダイビングがいいね。

Q:
もらった中で最高のプレゼントはなんですか?

A:
5つある。最高のプレゼントは5人の子ども達さ。

Q:
コモ・バレーのワイナリーを買ったのはどういう理由ですか?

A:
うーん。80エーカーの有機栽培農場のそばにあってね。まずそこが気に入った。地元の有機栽培市場に参加したいとも思ったし、その時ワイナリーがあれば、ただの食料品店だけじゃなくてレストランとも取引ができるだろ。農場とワイナリーはほんとに隣同士で、しかもワイナリーのほうは賞をとってるから、2つのビジネスがお互いにうまく補完できると思うんだよ。

Q:
地球温暖化を止めるために出来る最もいいことはなんですか?

A:
これを聞いたらきっと驚くかもしれない。ぼくも驚いたからね。でも個人ができる最も効果があることは、動物を食べるのをやめることだ。家畜の飼育によるカーボン・フットプリントはものすごく大きい。牧畜は通算して温室ガスの14.5%につながっている。ありとあらゆる交通機関は全部含めても13%だ。牧畜よりも少ないんだよ。だからみんなプリウスを買うし間違いではないんだけど、最も大きな原因とはいえない。

Q:
つまりあなたは今動物を食べていないということですか?どれくらいの期間?

A:
もうすぐ2年になる。2年前の5月4日から動物性のもの、肉、卵、牛乳、チーズなんかは食べていない。最高の気分だよ。まるで15年若返ったみたいだ。

Q:
マリアナ海溝潜行で最も大変だったのはどんなことですか?いつから計画をたてていましたか?

A:
新技術を使った潜航艇を一から作るとか、複雑なシステムに関わったことがある人なら分かると思うけど潜行までにいろんな苦労があった。でも最も大変だったのは海の状態だね。その日は波が2メートル半あって、これは想定よりずっと高かった。しかも出発作業中に安全機構の一つが壊れてしまったんだ。それでも強行したけどね。安全機構の一つは結局必要なかった、バックアップだったしね。潜行そのものはとてもうまくいった。

気密構造だから耳抜きの必要はなかった。感じるのは冷たさと閉塞感だ。気持ちの上では強い水圧を感じる。気密が破れたら一瞬で死ぬんだからね。「魚の撒き餌になる」って呼んでたけど。言うまでもなくそうはならずに済んだけど、そうなる世界線もあったかもしれないな。

そのダイブではたくさんの小さなナマコとか新種をたくさん見つけたよ。とても小さくて子豚みたいだったね。親指と同じくらいかもっと小さい。正確にはホロチュリアンと呼ばれる。それから深海に住むバクテリアも見つけた。でも基本的には月面のように何もないところだ。注意深くなければ生命体は見つからない。

Q:
その旅の写真や映像を見る機会はありますか?ものすごく興味があります。

A:
うん。探索全体を撮影していたし、潜行は3D撮影している。「Deepsea Challenge」というタイトルでナショナル・ジオグラフィクスで劇場公開される。

Q:
海の底はどうでしたか?そこに人が住んでコミュニティや社会を構築することはできると思いますか?

A:
可能だと思う。でもそれが必要かどうか、経済的に無理がないかどうかは分からない。でも今の技術でも可能だ。ノルウェーで原油採掘のためにそうしたものをつくろうとしている企業があるって聞いたことがある。「アビス」みたいだね。でも実際にやるかどうかはわからない。でも深海の閉鎖環境でクラスのは火星とか月に住むのと同じくらい大変だよ。

Q:
海底でみた最もクールな生き物はなんですか?

A:
直径2メートルの超巨大なクラゲだ。ものすごく透明で、薄くて、優雅で別世界のいきもののようだった。深さ850メートルのところだね。3Dで20分も撮影して「Aliens of the Deep」っていう作品にした。

Q:
まだ行っていないところで行ってみたいところはありますか?

A:
個人的には南極の氷の下だね。面白い生命体がいるんじゃないかと思ってる。見てみたい街もたくさんあるね。アジアや中東はあまり行ったことがないんだよ。エウロパやタイタンにも行ってみたい。火星には移住してもいい。

Q:
アントラージュ★オレたちのハリウッド(コメディドラマ)」出演はどうでしたか?「アクアマン(劇中でキャメロンが撮影するドラマ)」を実際に作るのはどうですか?

A:
ハハハ!アントラージュは、僕の出演シーン5話分を半日で撮影したんだ。だから実際よりもたくさん出演しているようにみえるよね。あれ、ひょっとしたら丸一日かかったかな?

「ターミネーター」シリーズについて

Q:
「ターミネーター2」の悪夢はまだ見る?

A:
いいや、あの映画を作った後は悪夢は見ない。悪夢はいつも映画を作るきっかけになるんだ。でも映画が完成した達成感で悪夢は見なくなるらしい。

例えば大波の悪夢を見ていた時は「アビス」を使って大波のシーンを入れた。そうしたら悪夢は止まった。映画作りってのはセラピーだね。

Q:
スカイネットが勝利する世界線は存在するの?もし存在するとしたらどうやって?

A:
無限にあるいはものすごくたくさんの平行宇宙が存在するとするなら、あるいはそのいくつかではスカイネットが勝利しおているかも。でもね、どうやってかは分からないんだよ。分かっていても言えないね。

Q:
答えちゃダメだ!そいつはワナだ!

A:
もっとも機械がすでに勝利していると言えなくもないんだよ。周りを見ればいつも誰かがスマートフォンを覗きこんでメールを送っているだろう?これはマシンが勝利したと思っていいんじゃないかな。

Q:
「3」「4」「サラ・コナー・クロニクズル」など、あなたが監督した以外の「ターミネーター」シリーズについてどう思いますか?それからアーノルドは戦車を買いましたが怖いですか?

A:
うーん、できうる限り客観的に考えることにしよう。これらの映画を大好き、というわけではない。最初の2作、まぁ第1作と同じくらいインパクトのあるアイディアがなければ第2作は作らなかったんだけど、とにかくこの2つ映画はモラルに関する複雑なメッセージ、つまり映画のラストで観客がターミネーターのために泣けるかどうか、を問いかけている。「3」「4」にこれがあるとは思えない。「サラ・コナー・クロニクズル」は見たことがないからなんとも言えないね。

今撮影している新しい映画は初期作品のリブートで、アーノルドも出演するけど、これはいいものになるはずだ。今のところ僕が見る限りはとてもいいかんじだ。

それからアーノルドが戦車を買ったのは遊びだから特になんということはないよ。彼はとにかく大きな車が欲しかったんだよ。なんといっても彼は街で最初にハンビーを買った男だからね。

Q:
アーノルド・シュワルツェネッガーとまたコラボしたいですか?

A:
彼はまだ公式には知事なんじゃなかったっけ?まぁ彼とはいい友だちだし、一緒に仕事もしたいし、お互いをサポートしたいと思ってる。だから「Years of Living Dangerously」にも出演してくれたんだよね。まず1:彼にお願いしたから、そして2:彼は首長としてクリーンエネルギーを推進したから。

ちなみにタイトルは1980年のシガニー・ウィーバー主演の映画「The Year of Living Dangerously(邦題:危険な年)」をもじったものだよ。

「エイリアン」シリーズについて

Q:
何年か前にNintendoDSのゲームを作りました。これはあなたの「エイリアン2」に大きく影響を受けていて、プレイヤーはそれぞれにドラマを作りこんだ20人の海兵隊員を操ります。彼らは死ぬとよみがえることはありません。私が思ったのは、あなたの1986年の作品は結局のところSFやアクションというよりもスラッシャー・フィルムではないでしょうか。前半で観客の愛すべきキャラクターが出てきたと思ったら後半では彼ら全員が死んでいくのです。これは最初からスラッシャー・フィルムとして意図されたものなのでしょうか。

A:
僕は第1作を踏襲したつもりだよ。いわゆる「10人の小さなインディアン」モデルだ。最初はX人の愛すべきキャラクターがいて、最後に1人が残る。「2」では3人が生き残る。言うなれば「2」は家族の、作中では擬似的なものではあるけれども、家族の絆と彼らの協力の話なんだ。スラッシャー・モデルとはちょっと違うと思うんだけどな。

Q:
「エイリアン3」の監督を打診されたことがあるそうですが、もし本当ならなぜやらなかったのですか?またあなた自身の続編のアイディアはどのようなものでしたか?もし「エイリアン5」や「プロメテウス」の続編について興味はありますか?

A:
20世紀フォックスと「3」の話をしたことはないよ。いつだったかは忘れたけど確か「アビス」を作っていたころだったからね。「エイリアン5」については僕が脚本とプロデュースをやってリドリーが監督をやる、って話をランチの時に相談してものすごく意気投合したけど何も起こっていない。その後「エイリアンvsプレデター」の話が出てきたから「これはお勧めできないな、シリーズを台無しにしちゃうだろ。狼男vsドラキュラみたいなもんだよ」って言ったんだけどな。「プロメテウス」はA級の「エイリアン」だね。スピンアウトなんてもんじゃない。この続編に付け加えるものを僕は持ってないな。あれはリドリーの作品で、僕は「アバター」を頑張るよ。

Q:
「プロメテウス」は「エイリアン」ユニバースにどういう影響を与えたと思いますか?またシリーズであなたの好きな作品はですか?

A:
興味深いね。まずそう思った。考えさせられるし視覚的にも美しい、しかしそれらに整合性があるかというと別だけどね。でも楽しんだし作られてよかったと思う。「3」「4」よりも好きだよ。

それから完全3D撮影されている点。リドリー(スコット)や(マーティン)スコセッシ、アン・リーのように、3Dをアートとして理解している監督達が撮影さしたもののファンなんだ。

Q:
ナヴィとエイリアン・クイーンとT-800が戦ったらどれが勝ちますか?

A:
T-800が武装しているかな?

もししているとすれば彼のプラズマライフルがエイリアン・クイーンとナヴィを撃ちぬくだろう。武装していないとすればクイーンがナヴィを倒し、そしてクイーンはT-800にも勝てる。T-800がクイーンの腕をもいだところで、強酸性の体液にやられるはずだ。

もしナヴィがレオノプテリクスとかタナタウルスに乗っていれば話はまた変わってくるかな。

その他のいろいろな映画について

Q:
「トゥルーライズ2」はいつできるの?

A:
9.11同時多発テロの後、トゥルーライズ2は中止したんだ。あれ以来、原理主義者テロリストのコメディはもう面白いものじゃなくなってしまった。もちろんこれから取り上げることもないよ。

Q:
「宇宙戦争」リリースの際、スティーブン・スピルバーグは、宇宙人との出会いは「未知との遭遇」や「E.T.」のような親善的なものになるはずだと行っていました。あなたはどう思いますか?「アビス」と「エイリアン2」のどちらが近いと思いますか?

A:
人間の歴史でいえば、発達した文明と未開の文明が出会った場合、発達したほうが飲み込んでしまう。今までは全部そうだったね。だからエイリアンも私達には優しくないはずだ。何千年かたって私達が宇宙人に出会ったら、きっと「アバター」みたいに宇宙人にとってマズいことになるだろう。

「銃夢」について

Q:
「銃夢」の映画化について何か教えてくれませんか?ジェシカ・アルバがキャストされたと言われたような覚えがあるんですが。

A:
ジェシカ・アルバは「銃夢」じゃなくて「ダーク・エンジェル」だね。銃夢のキャストではないかな。今のところ現在計画中の「アバター」の続編の制作が終わるまで、プロジェクトは待機中だ。かなり長い時間になるだろう。

Q:
どうして「銃夢」より先に「アバター」に移行したんでしょうか。「アバター」の大成功が続編を作りやすくしたということでしょうか。まだ知られていない設定はどれくらいありますか?

A:
「アバター」の次は「銃夢」と思っていたんだけれども、「アバター」の評判が良かったのと、同作のメッセージ対する共感の声が大きかったので、続編を作ることになったんだ。

というのも環境とか自然を扱った映画が成功したっていうことに僕は後押しされたんだね。お金は問題じゃない。その映画でどれだけメッセージが伝わったか、ということで成功を図るんだ。どんな監督も映画でメッセージを伝えたいと思ってる。とはいえ最も大きいのはその世界をそれ以上広げたいかどうか、キャラクタや生物をあふれる想像力で拡張していきたいかというやる気によるんだけどね。

「アバター」について

Q:
ディズニー・ワールドの「アニマル・キングダム」について、どんなことでもいいから教えてもらえますか?

A:
ディズニーは第1級の仕事をしてるね。完璧なスペキュタキュラーだ。まさにパンドラの星にいるかのようなものになる。本当に浮遊大陸が見られるよ。歩きまわるだけでも素晴らしい体験ができるよ。2つの乗り物はまさに最新鋭だ。ディズニーがどれくらい情報公開したいかわからないから、僕の方もこれ以上言わないほうがいいかな。でも僕が今まで見たところではまったく素晴らしい物になる。フロリダにあるのが残念だよ。あんまりしょっちゅう行けないからね。

Q:
「アバター2」に植物の役で出たいです!

A:
いいとも。パンドラの植物は地球よりもちょっとアクティブだし、しょっちゅう人を掴んだりめちゃくちゃにしたりするけど演技力はそれほど必要ない。ただし舌を14フィート(4.2メートル)だす技術はほしいな。

Q:
「アバター」続編にシュワルツェネッガー氏は出ますか?

A:
今のところ相談はしてないな。台本にも彼に合ったキャラクターは出てこないし多分ないかな。

Q:
アバターは実際どうなると予想していましたか?

A:
ごくはじめのうちからある程度成功すると思っていた。みんなが好きなもの、つまり幻想的な環境ですばらしい登場人物がラブストーリーを展開するんだから。しかし制作が進むにつれ、史上最もカネがかかる映画だということが分かった。利益どころか黒字になるかどうかすらあやしくなってきたんだ。それからポストプロダクションも大変だった。ものすごく長い作品で、編集に1年以上かかったけど45分しか出来上がらなかった。完成した時も長すぎると思ったものだ。でも多くの観客はあの世界のことをもっと見たがって、短すぎたということがリリース後にわかったんだけどね。

Q:
「アバター」は大ヒットですが続編のプレッシャーはありますか?

A:
第2作、3作、4作は同時制作中だ。いまは3作全部プリプロダクション中で、多分6週間以内に脚本が完成すると思う。いつだって観客をびっくりさせ楽しませるというプレッシャーは感じているし、それは新作も続編も変わらない。この仕事に就いてからずっとそれれは感じているよ。最も大きなプレッシャーは、好きなモノを詰め込んだ映画を、時間に合わせてカットしなきゃいけないところだ。新しいもの、素晴らしいは本当にたくさんあるからね。

最も気になるのはこちら

Q:
人には言えないけれど好きな映画は?

A:
バイオハザードだね。第1作。好きなんだよ!後ろめたさを恥じることはないのさ。

ソース:I am James Cameron. AMA. : IAmA

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