科学と技術

ニセのGPS信号を発信して8000万円の豪華ヨットを誤誘導することに成功


目標物がまったく見えない海の真ん中では、コンパスとGPSの信号が生命線になります。しかしこのGPS信号、非常に簡単に「なりすまし」ができることが、アメリカの大学生達の実験で明らかになりました。


最近の船はGPS信号を受信して半自動で運行されます。アメリカ・テキサス大学の学生達は、GPS信号を偽装してヨットの航行システムを騙し、進路を3度変えさせることに成功しました。

アフリカ沖での海賊被害は有名な話ですが、近年は警備の目も光るようになりました。しかし攻撃チームが事前にタンカーにこうした装置をしかけておけば、任意の待ち伏せ場所に誘導できることになってしまいます。

また無人航空機や無人自動車、誘導ミサイルなどもGPSを使って現在位置を検出したり、進行方向を判断したりします。もちろんGPS衛星に頼らないセンサーも併用して多重化されてはいるものの、交通システムに大きな影響を与える可能性がある以上、本格的な普及が難しくなります。

また、現在GPSはアメリカが運用しており、政治的要因による信号の停止の可能性もゼロとはいえません。ロシアの測位システム「GLONASS」やEUの「ガリレオ」、日本の「準天頂衛星システム」など、各国独自のシステムの構築も進んでいますが、アメリカのGPSがデファクト・スタンダードであり、それだけに脆弱性の研究も進んでいると言われています。

いまやGPSによる位置情報は様々な用途に使われていますが、よりいっそうの安全性が求められています。

動画はこちらから。
Spoofing on the High Seas – YouTube

ソース:Texas students fake GPS signals and take control of an $80 million yacht | SciGuy | a Chron.com blog

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