科学と技術

重力加速度の40倍、40Gで目いっぱいブレーキをかけると人体はどうなってしまうのか


地球の重力がものを加速する度合い「1G」は、1秒間に秒速9.8mずつ加速することができる強さ。自動車の急ブレーキがだいたい0.5Gくらいなのですが、この80倍の力「40G」でブレーキをかけると人間はどうなってしまうのでしょうか。実際に人体実験をした動画です。


実験が行われたのは第2次世界大戦終戦直後のアメリカ・ニューメキシコ州アラモゴードにあるホロマン空軍基地。航空医学の研究者であったジョン・スタップ空軍大佐は、当時どんどん高速化していた航空機の安全性を確かめるため、自らロケットそりに乗り込み急減速が人体に与える影響を調べるための実験を行っていました。

実験は5秒で時速1000kmまで加速し、これを水のバリアによって2秒で停止させ、だいたい40~50Gという力がかかるという大変危険なもの。これは時速200kmでコンクリートにぶつかったのと同じレベルの衝撃で、アポロ計画のサターンロケットが最大10Gで加速、訓練していない人は必ず気絶するという戦闘機の急ターンでも8G~ということを考えると、どれだけすさまじいか想像できるというものです。

動画はこちらから。
Перегрузка 40g. Джон Степ (John Stapp) – YouTube

大佐が生きて帰ってこられるかどうかだれも分からなかったのですが、無事に生還。ただし眼球の毛細血管が破裂したため、その日は目が見えなくなってしまったそうです。

後に自動車の安全装備についての研究家ともなったスタップ大佐、彼の命を賭けた実験の成果は、今も確かに受け継がれています。
 
 
 
なお、この実験のエンジニアとして関わっていたのがエドワード・アロイシャス・マーフィーJr.大尉。この実験の最中に起きたさまざまなトラブルをもとに「失敗する可能性のあるものは、いずれ失敗する」という「マーフィーの法則」を導き出しました。エキストリームな実験は、エキストリームな副産物をももたらすようです。

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