科学と技術

大学のキャンパスに一度も足を踏み入れることなく16歳の少女が学士号を取得・卒業


日本のアニメやゲームは学校を舞台にしたものが多く存在しますが、そろそろノスタルジーの中に消え去りそう。アメリカの大学では、オンライン講座の発達によりとうとう大学のキャンパスに一度も足を踏み入れることなく卒業してしまった16歳の少女が現われました。


今回、ワシントン州立大学を卒業したのは16歳のケイラ・ハードさん。同大学の歴史上、最も若い卒業生であり、そして初めて「一度も大学のキャンパスに足を踏み入れることがなかった」卒業生となります。

「両親は、私が大学のキャンパスで生活するには若すぎるのではないか、と心配していました。そう思って当然だと思うし、フレキシブルに予定を組めるので私にはよかった」とハードさん。2歳で字を読み始めた彼女はわずか10歳で高校を卒業。13歳で文系準学士号を取得し、大学課程では歴史を専攻しながら政治学を副専攻しました。現在、ロースクール(法科大学院)への入学も決まっており、再びオンラインで学位を取得する予定だそうです。

ワシントン州立大学では1992年から経営学など文系科目を中心に8つの学部でオンラインコースを提供しており、学士号・修士号を取得することができます。コースでは、実際にキャンパスに来ているのと同じ体験ができるよう配慮されており、オンラインで講師やクラスメートと相互にやりとりできるほか、参加が義務づけられたディスカッションボードなどもあるそうです。

また「校外実習」として、受講者が居住する地域でこなす課題もある他、環境系の教科など実験が必要な授業では機材一式を学生の家に送って行なうとのこと。試験では監督が必要になりますが、キャンパスでなくても基準を満たした監督官がいるところならどこでも受験が可能、コンピューター上でテストが受けられる環境も現在準備が進んでいるそうです。

アメリカでは公教育制度の低質化が進んでおり、かなり若い時期の教育もオンライン化が進行しています。2010年の研究によると、2008年にはすでに500万人もの学生が正式な学位を取得できるオンライン大学を受講しています。

日本でも、2007年には完全オンラインの「サイバー大学」が誕生したほか、海外の講師と直接会話ができるオンライン英会話教室などが普及しつつあります。

オンラインとオフライン、例え学ぶ内容はまったく同じとしても、学生が置かれる環境はまったく違います。異なる2つのやりかたで教育を受けた人どうしがうまくやっていけるのか。新たな形のデジタル・ディバイドが生まれそうな気がします。

ソース:Local News | 16-year-old earns WSU degree without stepping on campus | Seattle Times Newspaper

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