科学と技術

F1ドライバーは複雑なスイッチのついたハンドルをどのように操作しているのか?


最先端の技術がてんこ盛りのF1マシンを操作するハンドルには無数のスイッチがついてるのですが、実際のレース中にはどんなタイミングで操作されているのでしょうか。シフトのアップ・ダウンからERS(KERS)やDRSまでがどのように使用されているのかがまるわかりの映像です。

こちらの映像は2013年オーストラリアGP本戦のフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)のハンドルさばきを撮影したもの。ハンドルのスイッチを使った瞬間にその機能名を表示しています。
Annotated wheel adjustments: Alonso onboard start – Australia 2013 on Vimeo

スタートの瞬間からかなり忙しいことがよくわかりますね。まさに極限のスポーツです。

そして、2016年日本GP予選でニコ・ロズベルグ(メルセデス)がポール・ポジションを獲得した時の映像がこちら。KERSからERSへ変更されています。
Annotated wheel adjustments: Pole position lap – Japan 2016 on Vimeo

映像で使用されている専門用語

KERS:運動エネルギー回生システム(Kinetic Energy-Recovery System)。ブレーキ時に発生するエネルギーで加速時にアシストを行うシステム。2009年〜2013年まで使用されていた。

ERS:エネルギー回生システム(Energy-Recovery System)。次世代版KERSで、排熱エネルギーも利用するシステム。2014年〜

DRS:ドラッグリダクションシステム(Drag Reduction System)。空気の抵抗を低減するシステムとして「可変リアウイング」が搭載されている。

BMIG:ビーミグ(Brake Migration)。メルセデスが採用しているERSの一種

複雑にボタンが配置されているF1のハンドルをニコ・ロズベルグが解説しているのがこちらの動画。ちなみにこのハンドルは5万ドルくらいらしいです。
[字幕動画]F1カーのハンドルについている無数のスイッチは何に使うのか?

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