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第3次世界大戦が発生の際、エリザベス女王はこんなスピーチをすると予想されていた


映画「英国王のスピーチ」では、第2次世界大戦への参加を告知するジョージ6世のスピーチがハイライトとなっていました。幸運にもまだ第3次世界大戦は発生していませんが、もし発生した際にはジョージ6世の娘、エリザベス2世はこんなスピーチをするという予想が、この度機密指定が解除された文書に残されていました。


これは1983年に行われたNATO軍の演習「WINTEX-CIMEX 83」の際に作られたもので、2013年になって機密指定が解除されたもの。

「WINTEX-CIMEX」は有事の際、あるいはその直前においてNATO各軍がいかに連携するかを訓練するもので、各国政府間の連絡や、特にアメリカ軍をヨーロッパにどう受け入れるか、核ミサイルの発射手順の確認などが行われました。

そのうちの机上演習については、マスコミや新聞、各種過激派がどのように反応するかなども想定され、そのうちのひとつとしてこの「スピーチ」が用意されたということです。

要は「ダミー」なので、実際に女王陛下がこのスピーチの原稿に目を通すことがあったかどうかは分かりませんが「外敵を殺せ」と叫ぶのではなく「一致団結してこの難局を乗り越えよう」と国民に呼びかける辺りは、さすがに伝統と格式の国のスピーチですね。

全訳はこちらから。

私が以前みなさんにお話ししたのは、3か月ほど前、クリスマスの団欒のさなかでした。過去から未来へとつながる世代の間の絆に思いをはせていました。戦争の恐怖は遠く、私と家族は我が英国連邦とクリスマスの喜びを分かち合っておりました。

今、戦争の狂気が世界を蝕むなか、勇敢なる同盟国は再び立ち上がりました。

1939年、あの運命の日、私が妹と子ども部屋でラジオから流れる私の父の言葉を聴きながら感じた哀しみと誇りを忘れることはないでしょう。私自身もこの務めを担う日がくるとは、夢にも思いませんでした。

私たちの前にある危機は、私たちの歴史の中で見たこともないくらいに強大なものです。私たちの敵は、ライフルを構えた兵士でも、私たちの街の上を飛ぶパイロットでもなく、使いかたを間違えた技術です。

いかなる恐怖が待ち受けようとも、今世紀、自由への脅威を二度までも払いのけた私たちの力は、今も私たちとともにあります。

夫と私は、我が国のために戦うすべての息子や娘、夫、兄弟への憂いを共に感じています。我が息子アンドリューも今この瞬間、彼の部隊と共にあります。彼とそしてすべての兵士達の安全を祈ってやみません。未知の敵への、最も強固な守りとは、まさにこの家族の緊密なる絆にほかならないのです。我らが団結し、決心し、弱く孤独なものを守ろうとするなら、私たちの生存の望みは決して砕けることはないでしょう。

かように、私のメッセージは単純なものです。弱きものを助け、家なきもの・孤独なものをいやし、あなたの家族が希望と命を必要とするものの焦点となりますように。

新たに現れた悪に対し、共に戦う数多の兵士達と国に祈りを捧げましょう。神のご加護があらんことを。

ひるがえって21世紀も10年を過ぎた昨今、私たちは私たちの生活を脅かす貧困や差別を未だ克服することができていません。今こそこのスピーチが必要なのではないでしょうか。

ソース:Full text of ‘Queen’s speech’ for outbreak of World War Three – Telegraph

トップ画像:Her Majesty The Queen at the Cenotaph in London | Flickr – Photo Sharing!

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