ネット・PC

「月1000円でつなぎ放題のSIMカード」で便利になる5つのこと


ちょっと前までは通信機器を複数持ち歩く人はほとんどいませんでしたが、今では一人で携帯電話とノートPCとタブレット端末の3つを持ち歩く人も珍しくはありません。しかし、現在の携帯電話キャリアの料金プランでは、これら複数の機器をそれぞれ屋外でネットにつなごうとするとものすごくお金がかかってしまいます。そこで便利なのが1回線あたり月1000円以下で使える超ローコストな通称「1000円SIMカード」。100kbpsと少しという低速回線ながらなかなか便利なやつなのです。

1000円SIMって?

今、携帯電話キャリアでデータ通信し放題の回線を契約するとプランによっては基本料金だけで数千円にもなってしまいます。1回線ならともかくこれが2回線目、3回線目ともなると金銭的な負担はかなりのものになってしまいます。

そこで便利なのがいわゆる「1000円SIM」。回線速度こそ100kbpsちょっとと頼りない感じですが、使用料金月にわずか1000円以下、中には500円以下のワンコインでつかえるものもあります。下記はその一例。月額料金以外にもいろいろ差別化されていて、店頭申し込みでなくてもAmazonでSIMを購入して自分でサイトに登録するbモバイル 3G・4G スマートSIM 980Turboなどユニークなものがたくさんあります。

プラン名称 月額費用 初期費用 最大速度 SIMカード
DTI ServersMan SIM 3G 100 490円 3150円 100kbps 標準SIM
楽天LTE 980円エントリープラン 980円 4200円 200MB/月まで:下り最大75Mbps
それ以降:100kbps
標準/マイクロSIM
TOPPA! Value SIM 128プラン 970円 3150円 128kbps 標準SIM
IIJ mio 高速モバイル/D
ミニマムスタート128プラン
945円 3150円 128kbps 標準/マイクロSIM
BBエキサイト 3G使い放題コース 750円 4410円 128kbps 標準SIM
hi-ho LTE typeD 980円
(1万500円/年)
3150円 128kbps 標準/マイクロSIM
イオン(b-mobile) イオン専用SIM
b-mobileSIM プランXA
980円 3150円 150kbps 標準/マイクロSIM

MbpsはおろかGbps台のものも増えてきた最近の家庭用回線とくらべると「kbps」という単位はいかにも見劣りする感じ。売り出してはいるけど実際のところまともに使えるものじゃないんじゃないの?と半信半疑のうちに使ってみたのですが、「メインの携帯以外にもネットにつながる端末が手元にある」というのは結構便利でびっくりしました。

「1000円SIM」でできるいろいろなこと

1. テザリング

携帯電話はインターネットとつながっている、それならパソコンと携帯電話を接続すればパソコンから通信できるのではないか……というのがいわゆる「テザリング」。最近でこそテザリングが解禁となっていますが、少し前まではものすごく追加料金が必要だったり、機能が封印されていて使用するのはあまり現実的ではありませんでした。

「1000円SIM」ならテザリングはやりたい放題です。100kbpsなのでYouTubeでストリーミング動画を滑らかに見る、というのは無理ですがニュースやブログなどのテキスト主体のサイトならノートPCでなんとか閲覧することができます。またスマートフォンが進化しているとはいえ、ノートPCの処理能力は段違いなので同じ回線速度でもいろいろと快適です。

どうしても速い回線が必要!な時は、多くのプランで速度の追加購入ができます。b-mobileの場合、Turbo Chargeというオプション名で100MB/525円。だいたいどこもこれくらいが相場です。これをユーザーページから事前に購入しておき使用するときにONにします。

問題は「テザリングができる携帯電話を探す、あるいは改造する」のが必要な点。1000円SIMはドコモの回線を使う都合上、ドコモ端末から使える中古品や見切り品を探すのですが、多くはテザリング機能が封じられているので若干の改造が必要となります。

改造といっても半田ゴテをあてたり分解するわけではなく、ソフトウェアをいくつか実行するだけの簡単なもので多くのユーザーが研究しているので情報もたくさんあります。

ちなみに手元の「LG Optimus Chat L-04C」を改造した際は以下の3つを使いました。いずれも無料で使用できます。言うまでもありませんがメーカー保証はなくなるので自己責任でお願いします。

・携帯電話とPCをつなぐための純正ドライバ
・携帯電話の諸設定へのアクセス権限をとるSuperOneClick
・設定ファイルを変更する「ES ファイルエクスプローラー

スマートフォンの改造は心理的にイヤだな……という人は(厳密にはテザリングではないのですが)「SIMフリーのモバイル3Gルーター」を使いましょう。docomoブランドのHW-01CHuawei社のE586などは手に入れやすい製品です。ネットオークションなどで安価に購入するのもいいと思います。

2. SkypeやIP電話

「1000円SIM」はデータ通信専用なので基本的には音声通話が出来ません。しかしSkypeなどのVoIPソフトウェアを使っての通話はもちろん可能です。

音声を流し続けるSkypeやIP電話は回線速度的に厳しいのではないか?と思って試してみたところ、ごく普通に使えてしまったので拍子抜けしてしまいました。100kbpsあれば普通の携帯電話とそんなに変わらない音質で会話ができます。

月1000円以下なので複数購入して社内連絡用に使ったり子どもに連絡用として持たせるのにはとても便利です。ただし落とし穴が1点。サービスを使う人がたくさんいる昼休みなど時間帯によっては若干厳しいことがあります。

3. Googleマップとナビ

時速500kmkmで移動しつつ高倍率の地図をダウンロードしつづける……という使い方は難しいですが、歩いたり街中を自動車で移動するくらいなら地図もナビも問題なく使えます。一番最初に地図を読み込む時は少し時間がかかりますが、いったん周辺地図を読み込んでしまえばあとは移動にしたがって少しずつ読み込むだけなので普通に動きます(むしろ端末のCPUの性能のほうが影響が大きいように思います)。

地図アプリはもちろん便利なのですが、RunKeeperNike+といったランニング支援アプリをインストールすると以外に便利です。外で運動するときに携帯を身につけていると雨や衝撃で壊してしまうことがあるので、メイン端末と別にしておくと安心です。

4. Twitter、Facebook、Gmail、Wordpress、LINEなどのテキストのやりとり

画像のやりとりが発生すると若干もたつきますが、テキスト主体のサービスはまったく問題なく利用できます。Evernoteはかなりおすすめ。複数のデバイスを使い分けている人は分かると思いますが、常にメモや覚書きが同期されている便利さというのはたまらないものがありますね。

ただし、データ通信しかできないので、ショートメッセージを使って行うLINEなどのID登録は一工夫必要になります。ネット経由でショートメッセージを受信できる「HeyWire」で、アメリカの携帯電話番号を取得し、いったん「居住地:アメリカ」としてIDを取得しなければなりません。規約的にはグレーなので、取得と使用は自己責任で行いましょう。

5. カレンダーの同期

複数端末を使い分ける時にもっとも気を使うのが「カレンダーの同期」ではないでしょうか。例えば屋外で携帯電話から予定の変更を行った場合、無線LAN機能しかもたない端末では即座に同期されるわけではないので、スケジュールチェックのたびに見落としが発生していないかどうか各端末を調べるハメになります。

スケジュールはテキストデータなので回線速度は遅くても問題はありません。複数端末間で同じデータを持っていなくてはならないような「カレンダー」などでは、常に接続が可能になる「1000円SIM」はかなり便利です。

まとめ

「ネット社会の発展には回線速度の向上が不可欠だ」ということで、近年急速に回線やインフラの整備が進んでいます。その分がユーザーである私達の使用料金に跳ね返ってきているわけですが、普段使っている回線が果たして値段分の価値があるかというと決してそうではありません。

ユーザー個々の使用量は天と地ほどの違いがあるといっていいくらいにバラバラで、ほんの数%の人が全体の使用量の過半数を占めているという調査報告もあります。一律に料金を決められた場合、ライトユーザーほど割高になっていると考えてもいいでしょう。

自分がどれくらいの回線なら満足できるのか一度実験して知っておくと、自分でよりローコストな通信プランが選べるようになるのではないでしょうか。そうしたユーザーが増えることで通信業界もより柔軟で細かいプラン設定が行えるようになっていくのだと思われます。

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